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千葉県印旛沼クリーン大作戦

 8月10日から12日の3日間にかけて千葉県印西市神崎川にて、事務局員3名、学生93名の計96名で印旛沼クリーン大作戦を実施しました。活動の結果、除去量502.8?、総重量50.3トンの特定外来生物を除去しました。

 活動場所である印旛沼は、周辺の農業用水、地元住民の飲料用水として供給されているほか、漁業も行われ、コイやフナなどが漁獲されています。長い間、近隣住民にとっても、身近な沼として親しまれてきました。

 しかし、現在、観賞用に持ち込まれたナガエツルノゲイトウが大幅に繁茂し、印旛沼流域の環境を悪化させています。ナガエツルノゲイトウは、茎の切片による栄養繁殖が極めて旺盛で、在来の生態系に影響を及ぼす恐れがあるとして、環境省が定めた特定外来生物に指定されています。
 この植物が繁茂することにより、揚排水機場等でスクリーンや防塵機を詰まらせ、機能低下や故障の原因になり、その結果洪水を引き起こすといったリスクがあります。
 「そんな印旛沼を変えたい」といった学生の想いから、この活動は始まり、今年度で2回目となります。

 活動初日の朝、千葉県印西市武西集会所にて開会式を開催しました。
 開会式には、水資源機構、千葉陽水総合管理所、電業社機械製作所、印西市都市建設部土木管理か、千葉県印旛土木事務所、八千代エンジニヤリング株式会社、千葉県河川環境課の方々にも参加していただき、激励の言葉を頂きました。

 開会式の後、神崎川の上流に入り、ナガエツルノゲイトウの群落除去作業に入りました。茎の切片が一つでも地面に落ちないように、ブルーシートで運搬車両までの道を作り、学生と関係者の方々が連携して除去作業を行いました。

 活動2日目は神崎川の下流に場所を移し、除去作業を進めました。初日の活動で作業の流れを把握したおかげで、さらに効率の良い作業となりました。
 そして2日目は、事前から募集していた一般ボランティアの方々、地元関係者の合計22名を交えての活動となりました。昨年度も参加した方は「昨年度よりも作業効率が上がり、雰囲気もいい」とおっしゃっていました。

 その後、場所を移し、八千代市のバーベキュー場で一般ボランティアの方々、地元関係者、そして学生の交流会が行われました。参加した方は交流会の中で「人命を救う活動に直結するIVUSAをこれからも支援していく」と、学生にとって励みとなる言葉を頂きました。

 活動最終日の3日目は、2日目に取り切れなかった場所での除去作業となりました。運搬車両が少なくなり、作業が停滞しているところに、地元の方がトラックを出してくださり、スムーズに作業を進めることができました。

 結果として、すべてのナガエツルノゲイトウを除去することができず、悔しい思いを抱きましたが、次の活動への糧とすることができました。

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 作業が終わった後は大和田排水機場のホールにて、地元関係者も含めた勉強会を行いました。活動を終えての感想や、これから先の印旛沼のことを話し合いました。
 東邦大学の長谷川雅美教授は、「学生と活動し、交流する中で、IVUSAのファンとなった。3カ年計画のその先の想いも知ることができ、これから先、一緒に活動していくのが楽しみ」とおっしゃっていました。

 その後、解散式を行い、この活動のリーダーである佐藤良賢(東洋大学4年)から、「これで終わることなく、この経験を次の活動へつなげていってほしい」との言葉で終わりました。

 最後になりましたが、この活動では多くの行政や団体、企業、地域住民の皆様に多大なご協力をいただきました。この活動の成功は私たちだけでは成り立ちません。深く感謝申し上げます。そして今後ともよろしくお願いいたします。(日本大学4年 小松 晃浩)