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三重県熊野市熊野大花火大会活性化活動2017

 8月15日から8月19日にかけて三重県熊野市熊野大花火大会活性化活動が行われ、学生225名、事務局2名の計227名が参加しました。

 熊野大花火大会は、300年以上の伝統を誇り、お盆の初精霊供養に花火を打ち上げ、その花火の火の粉で灯篭焼を行っていたのが始まりとされています。
 大会の規模が大きくなった今もなお、初精霊供養の灯籠焼きや追善供養の打ち上げ花火などがプログラムに組み込まれています。

 毎年約20万人もの観光客が訪れる熊野大花火大会ですが、近年少子高齢化や若者人口の流出によって担い手不足が進んでいます。
 この活動では、熊野大花火大会の将来的な運営体制を地域と共に考え構築すること、熊野市民がその花火大会をビジネスチャンスやコミュニティ創出の場と捉え活用することを支援することを目的としています。
 今年度の活動では、花火大会運営の効率化を目的として昨年度作成した運営マニュアルの実践と改良、花火大会同日に記念通り商店街にて開催されるの「くまの郷土物産展」の認知度向上を目標としました。

 1日目、2日目は花火大会の会場となる七里御浜での清掃や浜席の設置などの会場準備作業を中心に行いました。

 また、花火大会の前日の夜市では精霊供養の文化に繋がるものとして、「拝啓、たいせつなあなたへ。」をコンセプトに、感謝や想いを込めた風鈴作りが体験できるブースを出展しました。様々なメッセージが込められた風鈴が完成し、翌日の花火大会当日には商店街を彩っていました。

 花火大会当日は、募金活動、有料浜席の案内、交通整備、くまの物産展の運営、ゴミの分別回収所の運営、近隣の駐車場から熊野市駅までのシャトルバスガイドなど約40カ所の作業現場に分かれました。

 今年度新たに考案したバスガイド企画では、駐車場から熊野市駅まで観光客を運ぶシャトルバスで、学生がガイドとして実際に感じた熊野市の魅力を観光客の方々に伝えました。

 バスガイドを担当したグループは、前日に実際に熊野市の観光名所や名産物を楽しみ、それらを紹介したり、花火大会を楽しむポイントを伝えたりしていました。バスの乗客の方は、「はきはき話してくれたので、聞きやすくて楽しかった」と仰っていました。

 花火大会では、昨年度の活動の際に呼びかけた花火募金によって花火が打ち上げられました。打ち上げる前にはIVUSAの名前がアナウンスされ、感動のあまり涙する学生も見られました。

 花火大会の翌日には、早朝から会場の清掃やバリケードの撤去などを行いました。午後には、地域の方々と一緒に熊野市のツアープランを考えるワークショップ「学生が考える”熊野deツーリズム”」や交流会を開催し、熊野市のこれからについて深く考えることができました。

 最終日の閉会式では、熊野市観光協会の中平孝之会長から、「1、2、3年生は来年もこの活動へ、4年生は花火を見にぜひ熊野へ来てほしい」というお言葉を頂きました。
 
 
 活動後は、各現場で実際にマニュアルを使った運営をした上であがったマニュアルの改善を行い、より良い今後の運営の効率化や各種課題の解決に向けて動きます。
 マニュアルを活かした運営モデルが出来ることで、これからの伝統ある花火大会が存続されていくことを願っています。

 最後になりましたが、この活動にご協力いただいたすべての方々へ、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。(立命館大学3年 中山 桜子)

【プロジェクトマネージャーより】
 私はこの活動に4年間行き続けてきました。大好きで大好きで仕方ない活動です。今、終わってしまったことに寂しく感じています。

 花火大会当日、昨年の募金活動で集めた資金を元に、初めて花火が打ち上がりました。その花火が打ち上がった時、達成感や嬉しさで自然と涙が流れました。この活動が熊野の方々や観光客の方々、多くの隊員達の力で成り立っていると噛み締めた瞬間でした。

 そして、この活動を支援していただいたたくさんの皆様、本当にありがとうございました。(同志社女子大学4年 寺岸 夏希)