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第8次カンボジア小学校建設活動

 「カンボジアが発展途上国に教育支援を行えるような国になるために、子どもたち全員が平等に教育を受け、自分の夢を持ち、叶えられる環境にする」を目標に私たちは2006年から継続的に教育支援を行い、6つの小学校と1つの図書館を建設してきました。
 そして、今回の第8次隊は、3月3日から14日の12日間、学生84名と事務局員1名が活動しました。

 移動日となった初日を終え、活動2日目はキリングフィールドとトゥールスレン博物館を訪れました。私たちの活動の原点ともいえるポル・ポト政権下の知識人の大量虐殺などの過去を知り、言葉を失う学生も多くいました。
 また、現地のガイドの方から「私たちの過ちを繰り返さないために、日本の学生には勉強して過去を伝えて欲しい」と話がありました。
 その後、活動を共にするカンボジアの現地の学生と合流しました。

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 活動3日目は、7次隊でIVUSAが建設した小学校を訪れ、寄付品の贈呈と運動会企画を実施しました。子どもたちの笑顔や実際に使用されている校舎を見て、自分たちが建設活動を行う意義を再確認しました。

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 活動4日目から8日目の5日間は建設活動の作業をしました。
 建設活動を行ったポン村は、7次隊で建設した小学校が位置するミヤック村から約5時間離れた場所に位置する村です。電気や水は通っていないため、生活に必要な水は、桶に溜めてある川の水を使用しています。
 ポン村の滞在期間は、村の各ご家庭にホームステイをさせていただきました。ポン村の方々にとっては、私たちが初めて迎え入れる外国人でしたが、村全体で温かく歓迎していただきました。

 作業内容は、セメントと砂と水を混ぜてコンクリートを作る作業やそれを左官する作業、仕上げのペンキを塗る作業です。
 序盤は順調に作業を進めていき、活動6日目の夜にはカンボジア学生や村の方との交流やキャンプファイヤーをしました。

 活動7日目のコンクリートで床を作る作業では、見積もり以上にコンクリートを要したため、予定していた作業が終わらずに最終日を迎えました。
 最終日は、学校を完成させるという緊張感を隊員全員が持ち、疲れもある中、効率よく作業を進めて、全工程を無事終えることができました。

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 また、静岡県西伊豆町の活動でもお世話になっている緑の地球ネットワークの藤原國雄さんより頂いた無煙炭化器を使用し、炭を作成しました。
 炭を混ぜて土壌改良をすることで、植物が育ちやすい環境を作りたいという藤原さんの想いをカタチ創るために、花壇を設置し、藤原さんから託された種と現地の苗を植えることで学校の完成となりました。

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 活動9日目は、完成した校舎の校庭で開校式を開催しました。
 ポン村に滞在するのもこの日が最後になり、各ご家庭を離れる際にはお互いに涙を浮かべながら、温かく迎えてくださったことに対する感謝の気持ちを伝えました。

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 建設活動終了後のカンボジア滞在期間は、世界遺産のアンコールワットやシェムリアプ市内を観光しました。また、ごみ山などのカンボジアが抱える問題も目の当たりにしました。

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 今回の活動を通して、私たちに何ができたのか。また、これからもカンボジアの未来のために、私たちに何ができるのかを考え続けたいと思います。(駒澤大学2年 西川 拓耶)

【プロジェクトマネージャーより】
 この活動はたくさんの方々に支えられてできたものです。多くの方に心から感謝申し上げます。
 開校式の日。村の方から言われた「学校ができて本当に嬉しい。ありがとう」という言葉。頬を流れた涙。忘れられません。
 今回の活動が、ポン村の子どもたちの未来への一歩となり、カンボジアの発展に少しでも繋がっていれば幸いです。
 この活動を支えてくださった皆様、隊員のみんな。本当にありがとうございました。(東洋大学4年 勝又 栄政)

【協賛】
興研株式会社/福徳産業株式会社/モキ株式会社/静岡県西伊豆町の皆様
(敬称略・順不同)
ご支援いただき誠にありがとうございました。