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>ID/パスワードを忘れた方はこちらから9月9日から11日にかけて、滋賀県南部の大津市、草津市、守山市にてIVUSA学生約400名で特定外来生物オオバナミズキンバイ及びナガエツルノゲイトウの除去活動を行いました。活動の結果、初期群落を中心に除去地点数855ヶ所、除去面積5,820㎡、総重量48.7tの特定外来生物を除去しました。
オオバナミズキンバイは、2009年に滋賀県守山市の赤野井湾で初めて確認された外来水生植物で、生育面積が6年間で約2,000倍の27万㎡にも拡大する非常に強い繁殖力を持っています。この大繁殖により、水質の悪化や琵琶湖特有の生態系への悪影響、漁業への影響が出ていると言われています。
活動初日の朝、滋賀県大津市・大津港にて開会式を開催しました。滋賀県自然環境保全課 安田將人課長より「若い皆さんの力によって琵琶湖の危機を救っていただくということで、これからも活動を続けていったり発信していったりしていただきたい」と激励の言葉を頂きました。
開会式の後、大津市なぎさ公園、瀬田川に分かれ、除去作業をしました。
瀬田川では国土交通省の方々にも活動に参加していただいた他、安全のため瀬田町漁協さんには監視船を出していただきました。また、地域の方々に「琵琶湖のためにありがとう」と声をかけてもらうことも多く、元気づけられながら活動しました。
活動2日目の活動場所は、大津市山ノ下湾、草津市志那・津田江湖岸緑地公園、守山市赤野井湖岸緑地公園でした。
大津市山ノ下湾では、船を使った除去と胴長靴を使った除去の両方を行いました。またドライスーツを着た株式会社パスコの皆様にジェットポンプで湖底に根づいた部分に強い水流を吹き付け、根を浮かせることで、より確実な除去をしました。
草津市志那・津田江湖岸緑地公園ではオオバナミズキンバイ・ナガエツルノゲイトウが他の雑草に紛れて生息しています。外来水草をしっかりと見分けて除去する必要があるため、取りこぼしがないように注意しながら活動しました。
守山市赤野井湖岸緑地公園では学生約50人と守山市役所や認定NPO法人びわこ豊穣の郷、玉津小津漁業協同組合、小津自治会、守山市立守山中学生の方々と共に活動しました。
開会式には守山市長もお越しいただき、「皆さんが活動を初めた当初と比べると赤野井湾は劇的に改善しています。今日も母なる琵琶湖がきれいになるように活動をしていきましょう」とお話くださいました。
また、午前中には三日月大造滋賀県知事も「オオバナミズキンバイが広がってから除去を行うともっとたくさんのお金や人手がかかってしまいます。一緒に早めに除去していきましょう」と、学生と一緒に活動しました。その中で石積みの隙間で根付いたオオバナミズキンバイを完全に除去する難しさ体感していただいた他、地域と連携することによりオオバナミズキンバイの再繁殖を防いでいる成果についても話をさせていただきました。
活動3日目はこの活動に参加している学生約400人が草津市烏丸半島に一同に集まり、活動を行いました。烏丸半島ではオオバナミズキンバイの巨大群落が存在しており、今回は機械で除去できない湖岸に生育するオオバナミズキンバイを除去しました。
午前中の除去作業では胴長靴を着て水に入りオオバナミズキンバイを引き上げ陸地に運搬するチーム、陸地ではトラックまで運搬して積み込むチームと役割分担を決め、バケツリレーのように学生が列を作りどんどんオオバナミズキンバイをトラックへ運ぶことで効率的に除去作業を進めていきました。
午後には草津市の橋川渉草津市長が来られ、「烏丸半島は蓮の群生地でしたが、オオバナミズキンバイが繁殖して困っています。岸辺は機械除去ができない場所であり、人力で除去する必要があり皆さんの協力に感謝しています」と激励の言葉を頂きました。また、オオバナミズキンバイの繁殖状況や除去作業、対策についてのお話をさせていただきました。
オオバナミズキンバイはちぎれた小さな茎から再生するため、茎が流れてしまわないように網ですくい、細かい茎の取りこぼしがないように注意しながら作業しました。
除去したオオバナミズキンバイが運び込まれる集積場所では、乾燥させるため次々とブルーシートの上に広げる作業をしました。水を含んだオオバナミズキンバイは重く、運ぶのは大変でしたがみんなで互いに声を掛け合いながら楽しく作業をすることができました。
※これらのオオバナミズキンバイは乾燥した後、焼却処分します
最後に烏丸半島で閉会式を行いました。閉会式では本活動プロジェクトマネージャーの西出侑生(龍谷大学3年)からの挨拶がありました。
最後になりましたが、この活動では多くの行政や団体、企業、地域住民の皆様に多大なご協力をいただきました。この活動の成功は自分たちだけでは成り立ちません。深く感謝申し上げます。そして今後ともよろしくお願いいたします。(立命館大学2年 中島 大地)
【プロジェクトマネージャーより】
私の出身は滋賀県守山市で今回の活動の舞台の一つであり、特定外来生物オオバナミズキンバイが発見された場所でもあります。私は地元の危機に対して何かしたいと思って本協会に入り、1年生の夏から今までずっとオオバナミズキンバイの完全除去に向けて微力かもしれませんが活動してきました。
この活動を実行するために活動場所から移動・食事・宿まで活動の何カ月も前から着々と準備をして当日を迎えました。それでも、1日目、2日目は予定していた作業場所の全てを除去することはできず、かなり悔しい思いをしました。
しかし、3日目はこれまで2日間の反省を活かして学生400人が一致団結して草津市の烏丸半島の除去活動に挑み、人力で取れる箇所に関しては完全除去することができました。
三日月大造滋賀県知事始め宮本和宏守山市長、橋川渉草津市長に来て頂き除去作業に参加していただいたり、激励のお言葉を頂いたりと本当に励みになりました。
また、新聞やテレビなどのマスコミ10社にも本協会の活動を取り上げていただき、多くの人にオオバナミズキンバイの危険性を知ってもらうきっかけとなりました。
最後になりますが、今回の活動に協力して下さった皆様、本当にありがとうございました。今後も微力でありますが、オオバナミズキンバイの完全除去を目指して、除去活動を継続していきたいと思います。(龍谷大学3年 西出 侑生)
===ご協力いただいた皆様(順不同・敬称略)===
■後援
琵琶湖外来水生植物対策協議会
■協力
滋賀県琵琶湖環境部自然環境保全課、滋賀県土木交通部流域政策局流域治水政策室、大津市環境部環境政策課、大津市都市計画部公園緑地課、大津市環境部廃棄物減量推進課、公益財団法人大津市公園緑地協会、草津市総合政策部企画調整課、草津市環境経済部環境課環境グループ、草津市立水生植物公園みずの森、守山市環境生活部環境政策課、国土交通省近畿地方整備局琵琶湖河川事務所、独立行政法人水資源機構琵琶湖開発総合管理所・湖南管理事務所、滋賀県立琵琶湖博物館、近江ウェットランド研究会、ウォーターステーション琵琶の会、認定NPO法人びわこ豊穣の郷、小津自治会、守山市立守山中学校
・漁業組合
瀬田町漁業協同組合、志那漁業協同組合、山田漁業協同組合、玉津小津漁業協同組合
・企業
近江鉄道ゆうグループ、琵琶湖汽船株式会社、東洋建設株式会社、株式会社パスコ
・その他
滋賀県 南郷水産センター、旅館白浜荘 、石山温泉観光料理旅館松ノ荘、石山寺観光駐車場、大津港駐車場、びわ湖大津プリンスホテル、株式会社中山スポーツ、株式会社平和堂 フレンドマート瀬田川店、サークルKサンクス大津稲津1丁目店
■協賛・寄付
赤穂化成株式会社、株式会社ユタカメイク、大豊化学工業株式会社、ダイヤ製薬株式会社、株式会社緑水亭、西澤千春、株式会社シンセイ
■助成(イナズマロック出展)
公益財団法人 平和堂財団 夏原グラント
※オオバナミズキンバイ、ナガエツルノゲイトウ は環境省より特定外来生物に指定されており、その栽培、保管、運搬、輸入等取り扱いが規制されています。IVUSAは琵琶湖外来水生植物対策協議会の構成員であり、防除従事者証を受け、本活動を実施しています。また、拡散防止のため、駆除作業マニュアルを作成し、これに沿って除去活動に当たっています。
===関連リンク===
こちらも是非ご覧ください!
【活動ブログ】
9月9日 http://blog.canpan.info/ivusa/archive/751
9月10日 http://blog.canpan.info/ivusa/archive/753
9月11日 http://blog.canpan.info/ivusa/archive/758
【イナズマロックフェスティバル2016 活動レポート】
http://www.ivusa.com/?p=8794
【琵琶湖外来水生植物除去活動関連リンク】
・Facebookページ https://m.facebook.com/oobana2014
・Twitter
オオバナミズキンバイ除去活動公式アカウント @ivusa_oobana
バナキンくん @banakinkun