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東日本大震災復興支援活動

 8月25日から29日まで、宮城県亘理郡山元町を中心に東日本大震災復興支援活動を実施しました。この活動には関西から学生86人、関東から学生72人、計169名が参加しました。
 活動を有意義なものにするために行われた結団式では、リーダーの学生から話があり、活動に対する団結力を高めました。これから共に活動をする班員と対面しコミュニケーションを取りました。

 今回の活動で4日間にわたり学生は各現場に別れ作業しました。
 「みがきハウス」という現場では、民家のリフォームに使用する廃材の釘抜きや、木箱を綺麗にする作業をし、廃材を復活させました。
松林を植林する作業は、松の苗木の成長を妨げる草を刈りました。この日は、あいにくの雨模様でしたが、体調に気を配りながらも効率よく丁寧に作業することを心がけながら取り組み、より綺麗に草を刈りました。「激しい雨の中でもここまでやってくれてありがとう」と言っていただきました。

 「みんなの図書館」という場所では花壇の作成と花植えをしました。この作業現場ではムードメーカーのような存在がいたため、学生らしい若さや元気を出すことができ、現場は良い雰囲気でした。

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 被災耕作放棄畑を再生させようという取り組みで、昨年の8月から始まったIVUSAファームの作業は、一面に生い茂った草を刈り取り天地返しという土を耕す作業と、畑作業で使用する農具を収納するビニースハウスを組み立てました。

 そして合計4日間の作業が終わると、IVUSAファームで活動のフィナーレの式を行いました。ここでは「お寺災害ボランティアセンター(通称:テラセン)」として活動している普門寺のご住職からお話を頂き、学生らは、このファームが重要なコミュニティの場となっていることを感じとりました。
また、テーブルとベンチの設置も行われ、ファームでの休憩時間に座れる場所ができました。

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 今回の活動では1年生が先輩方から基本的な研修を受ける場が設けられました。活動では土嚢を作ったり、ブルーシートを畳んだりなどのスキルは必要不可欠なので、今回の研修で学べたことを明日からの作業だけでなく、これからの活動でも活かし、活躍してくれることでしょう。

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 フィールドワークでは震災遺構や復興のシンボルとなる場所を訪れました。中浜小学校と磯浜漁港を訪れ、中浜小学校では現地の方から震災当時の様子を話していただくなど、ただ歩くだけではなく、それぞれが感じたことを話しながら時間を過ごしていました。

 その日のフィールドワーク後には、宮城県蔵王町の入浴施設をお借りして身体の疲れを癒した後、街歩きをして温泉街の魅力により癒されました。また名取市のゆりあげ港朝市メイプル館と岩沼市の千年希望の丘を訪れフィールドワークを行い、学生は当時の被害の大きさを体感しました。

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この活動は、現地の方々とお話しできる貴重な機会も多くありました。ご住職の方やこの活動でお世話になる方々から震災のお話をしていただいた際には、どの学生も真剣な面持ちで耳を傾けていました。震災当時に山元町の隣の町に住んでいた方の弾き語りを聴かせていただき、山元町の方とはまた違う、新たな話をたくさん聞くことができました。

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 この活動でリーダーを務めた秋山里紗(東京家政大学4年)は「今回始めて一緒に作業させていただいた現地の方も多く、これからの活動の可能性が広がったのではないかと感じた。IVUSAとして山元町の復興について一緒に考えると共に、学生と現地の方が個人的に繋がり、山元町に何度も訪れるようになってくれたら嬉しい」と述べました。

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 今回の山元町での活動を通して、「一緒に復興へ向けて活動していくぞ」といった現地の方同士の関係性が築かれる場面を目にしました。私たち学生はこれからもIVUSAファームを拠点に、復興を目指して支援活動を続けていきます。

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 最後になりましたが、この活動にご協力いただいたすべての方々へ、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。(京都外国語大学2年 藤原 次郎)