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琵琶湖外来水生植物除去大作戦2015

 9月11日から13日にかけて、滋賀県琵琶湖南部の大津市、草津市、守山市にてIVUSA学生約400名で特定外来植物オオバナミズキンバイの除去活動を行いました。活動の結果、初期群落を中心に除去地点数1,065ヶ所、除去面積4,308m2、総重量42トンの特定外来植物を除去することができました。
 オオバナミズキンバイは、2009年に滋賀県守山市の赤野井湾で初めて確認された外来水生植物で、生育面積が5 年間で約1,105倍の15万7,000㎡にも拡大する非常に強い繁殖力を持っています。この大繁殖により、水質の悪化や琵琶湖特有の生態系への悪影響、漁業への影響が出ていると言われ、それにともない2014年6月には特定外来生物に指定されました。
 これまでは琵琶湖南部で大繁殖していましたが、さらに今年には琵琶湖北部の東近江市、高島市、彦根市、米原市でも確認されています。

 IVUSAでは、2013年より学生のマンパワーで、この問題に対する活動を開始し、これまでに21回の除去活動を実施し、地域と連携しながら延べ人数 1,956名で約210トンのオオバナミズキンバイを除去しました。
 今年の夏も琵琶湖南部全域に生育するオオバナミズキンバイを1本でも多く取ることを目的に除去活動を行いました。

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オオバナミズキンバイの繁殖力
 
 活動1日目の朝、滋賀県大津市・大津港にて開会式を開催しました。滋賀県自然環境保全課課長、信田繁治様よりご挨拶をいたた゛き、機械で除去できない場所て゛のマンハ゜ワーの必要性について言及され、「一緒に外来水草の完全除去を目指しましょう」と激励のお言葉をいたた゛きました。

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来賓の挨拶

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開会式の集合写真

 開会式の後、大津市、草津市、守山市の3つのエリアに分かれ、広範囲で除去作業をしました。
 活動中、県民の方々に声をかけていただくことも多く、「何をとっているの?」と興味を持っていただいたり、「琵琶湖を綺麗にしてくれてありがとう」など応援していただいたりしながら活動を行いました。大津市のなぎさ公園ではオオバナミズキンバイと同様に特定外来植物であるナガエツルノゲイトウの除去も行いました。草津市では北山田の湖岸緑地公園、守山市では木浜内湖で除去を行い、1日目で13.1トンの外来水草を除去することができました 。

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大津市なぎさ公園

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守山市木浜内湖

 活動2日目は大津市の瀬田川、草津市の烏丸半島と志那の湖岸緑地公園、守山市の木浜内湖でした。

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大津市瀬田川

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草津市烏丸半島東岸

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草津市湖岸緑地公園

 また守山市ではオオバナミズキンバイ除去大作戦プロジェクト主催の「第6回オオバナミズキンバイ除去大作戦」も同時開催され、新守山川と赤野井湾を中心に除去活動を行いました。

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守山市新守山川

 そして2日目は17.8トンの外来水草を除去しました。
 活動3日目はこの活動に参加している学生約400人が一同に集まり、全員で烏丸半島とオオバナミズキンバイの集積場所での活動を行いました。

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最終日作業開始

 除去作業は胴長靴を着て水に入りオオバナミズキンバイを引き上げ陸地に運搬するチーム、陸地ではトラックまで運搬して積み込むチームと役割分担を決め、バケツリレーのように学生が列を作りどんどんオオバナミズキンバイをトラックへ運ぶことで効率的に除去作業を進めていきました。

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最終日の作業の様子

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トラックへの積み込み

 除去したオオバナミズキンバイが運び込まれる集積場所では、乾燥させるため次々とブルーシートの上に広げる作業を行いました。水を含んだオオバナミズキンバイは重く、運ぶのは大変でしたがみんなで互いに声を掛け合いながら楽しく作業をすることができました。予定していた作業場所は3日目の午後に終えることができました。

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トラックからの積み下ろし                              

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天日干しの様子

※これらのオオバナミズキンバイは乾燥した後、焼却処分します
  
 最後に閉会式を行いました。閉会式では本活動プロジェクトリーダーの花岡駿平(立命館大学3年)からの挨拶が行われました。そして、円陣を組んで今回の活動のテーマソングを歌い、学生みんなでこの琵琶湖外来水生植物除去大作戦が成功した喜びを分かち合いました。

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テーマソングを歌い、円陣を組んでいます

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最後の集合写真

 3日間を通して、一人ひとりが自分の役割を全力でやり通し、滋賀県大津市、草津市、守山市で予定していたオオバナミズキンバイの除去を完了しました。

 9月19、20日には、この問題の周知活動の一環として、T.M.Revolutionの西川貴教さんが主催となって、琵琶湖の環境保全を目的として開催されている野外音楽イベント「イナズマロックフェス」に展示ブースを出展しました。

 ブースでは、琵琶湖の恵みや特定外来生物オオバナミズキンバイの問題、そして琵琶湖外来水生植物除去大作戦についての展示をしました。また龍神ステージにて、オオバナミズキンバイが琵琶湖で大繁殖していることや私たちの取り組んでいる活動についてPRさせていただきました。

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龍神ステージ発表の様子

 また三日月大造滋賀県知事、橋川渉草津市長も、ブースにお越しいただき、活動のご報告をさせていただきました。今回の活動で42トンのオオバナミズキンバイを除去したことへのお礼と激励のお言葉をいただきました。2日間で計約400人もの方に訪れていただき、啓発うちわは約2,000枚を配布し、オオバナミズキンバイに大勢の方々が興味を持つきっかけをつくりました。

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三日月知事とご一緒に

 最後になりましたが、この活動では多くの行政や団体、企業、地域住民の皆様に多大なご協力をいただきました。この活動の成功は自分たちだけでは成り立ちません。深く感謝申し上げます。そして今後ともご協力をよろしくお願いいたします。 (立命館大学2年 馬渕 美保)

【プロジェクトリーダーより】
 琵琶湖南部での大規模なオオバナミズキンバイの除去活動は去年に引き続き今回で2度目となります。今回の活動の目的は、様々な関係者と協力しながら、豊かな琵琶湖を取り戻すため、1本でも多くのオオバナミズキンバイをとるというものでした。
 この活動には行政、NPO、漁業組合など様々な関係者が携わっていただいています。この活動を多くの方と関わりながら行なったことで、問題の解決に向けての新たな一歩を踏み出せたと思います。
 今後も多くの関係者と共に未来の琵琶湖のために何ができるのか考えていきたいと思っています。最後に、ご協力いただいた関係者の皆様、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。(立命館大学3年 花岡 駿平)

===ご協力いただいた皆様(順不同・敬称略)===
■後援
琵琶湖外来水生植物対策協議会
■協力
滋賀県、大津市、草津市、守山市、国土交通省近畿地方整備局琵琶湖河川事務所、 独立行政法人水資源機構、もりやま芦刈園、認定NPO法人ひ゛わこ豊穣の郷、滋賀県立武道館、 滋賀県立琵琶湖博物館、滋賀県南郷水産センター、瀬田町漁業協同組合、志那漁業協同組合、山田漁業協同組合、玉津小津漁業協同組合、近江鉄道ゆうク゛ルーフ゜、株式会社平和堂、 一般社団法人滋賀県トラック協会、水のめく゛み館ウォーターステーション琵琶、 石山寺観光駐車場、大津フ゜リンスホテル(敬称略・順不同)
■協賛・寄付
滋賀銀行、赤穂化成株式会社、株式会社ユタカメイク、株式会社伊藤佑、太陽工業株式会社、西澤千春(敬称略・順不同)
■同時開催
第6回オオハ゛ナミス゛キンハ゛イ除去大作戦
(参加団体)認定NPO法人ひ゛わこ豊穣の郷(事務局)、小津自治会、 新守山川を美しくする会、玉津小津漁業協同組合、守山市役所互助会
■助成(イナス゛マロック出展)
公益財団法人 平和堂財団 夏原ク゛ラント
※オオバナミズキンバイ、ナガエツルノゲイトウ は環境省より特定外来生物に指定されており、その栽培、保管、運搬、輸入等取り扱いが規制されています。IVUSAは琵琶湖外来水生植物対策協議会の構成員であり、防除従事者証を受け、本活動を実施しています。また、拡散防止のため、駆除作業マニュアルを作成し、これに沿って除去活動に当たっています。
 駆除作業マニュアルはコチラをご覧ください。
===関連リンク===
こちらも是非ご覧ください!
【活動ブログ】
9月11日 http://blog.canpan.info/ivusa/archive/382
9月12日 http://blog.canpan.info/ivusa/archive/383
9月13日 http://blog.canpan.info/ivusa/archive/387
【イナズマロック活動レポート】
9月19日~20日 http://www.ivusa.com/?p=6957
【琵琶湖外来水生植物除去活動関連リンク】
○Facebookページ https://m.facebook.com/oobana2014
○Twitter
  オオバナミズキンバイ除去活動公式アカウント @ivusa_oobana
  バナキンくん @banakinkun