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>ID/パスワードを忘れた方はこちらから8月15日から19日までの5日間、学生184名、事務局員1名、IVUSA OB1名の計186名で三重県熊野市熊野大花火大会活性化活動を実施しました。この活動は今年で4回目となります。
三重県熊野市の熊野大花火大会は、三百余年の歴史を誇り、お盆の初精霊供養に由来しています。そのためこの花火大会では、初精霊供養の灯籠焼きや追善供養の打ち上げ花火といったことが行われ、毎年全国から約20万人もの観光客が訪れる一大イベントです。
このように多くの人から愛されている熊野大花火大会ですが、近年、少子高齢化や若者の流出を背景とする担い手不足から、運営が困難になっています。この状況に対し、IVUSAでは2012年よりこの花火大会の運営補助ボランティアを行っています。
今回の活動では、花火大会運営の補助、地域の若者との協働の基礎を築くこと、地域の方々と協力して熊野の魅力を発信することの3つを目標として活動させていただきました。
花火大会前には、今年も5名のIVUSA学生が熊野市・熊野市観光協会のインターン生として7日前から熊野に入り、本活動前の下準備等に携わらせていただきました。
また観光地をめぐる中、地元の方々に話を聞くフィールドワークをし、その中で熊野の魅力を聞き、今後の活動につながるような話を聞かせて頂きました。
今年は天候不良のため、花火大会が1日延期されてしまいましたが、参加者全員が花火大会の成功を願いながら活動に臨みました。
花火大会前は翌日に地元の方々との交流会を予定していましたが、花火大会延期のため、花火大会前夜の8月17日に交流会を実施しました。急なお誘いであったにも関わらず、地元地域の方々や当協会OB,OG、計20名ほどが訪れてくださいました。ここでは、熊野という地域の魅力や土地に対する想いなどを聞くことができ、参加者全員が熊野市について考えを深めるいい機会となりました。
花火大会の当日は、30以上の場所に分かれて、学生らしく、笑顔で元気よく来場客誘導や地元商店街のイベント補助、交通整備、街頭募金をしながら観光客の皆さんをお迎えしました。
また花火大会来場者への熊野の魅力の発信力を強化することを目的とし、地元商店街、商工会議所の皆様と協力してイベントを開催しました。
その中ではイベント企画・運営補助の他、地元の特産品の梅や「新姫」という柑橘系果物を扱った多くの商品の販売を行いました。
花火大会の延期による来場者数大幅減のため、イベントへの来場者数も少なめとなってしまいましたが、新たな取り組みもあり、来年の大会につながるものとなりました。
花火大会終了後は、街や海岸に落とされた大量のゴミを拾うために、翌朝早くから地域の方々と一緒に清掃活動を行い、半日で元の綺麗な海岸に戻すことが出来ました。
その後、私たちの宿泊していた小学校で行われた閉会式には、河上敢二熊野市長他5名の来賓の方々が足を運んでくださり、感謝の言葉を頂きました。代表者の方々の言葉は5日間全力で頑張った私たち学生にとってとても嬉しいことでした。
今年も無事に打ち上げられた熊野大花火。私たちの目的は若者を巻き込み、観光客の方々に熊野の魅力を知ってもらうこと。しかし、今回花火大会の準備や運営にも、地元の若者を巻き込むことはできませんでした。
ただ、様々な場所を訪れ、また地元の若者と交流したとき、地元の若者たちも運営側への参加してみようという声も聞くことができました。少子高齢化、そして過疎化という課題を抱える熊野市ですが、若い力がないわけではない、そう実感することが出来ました。
この活動を通して、年々少しずつ色々な人たちを巻き込みながら、花火大会を支える輪は広がろうとしています。今回リーダーを務めた有森拓真(立命館大学3年)は、「この5日間でできた“仲間”。この仲間でこれからも熊野について考え続けたい。この隊は終わらない、まだまだ続く」と活動を締めくくりました。
最後になりましたが、この活動にご協力いただいたすべての方々へ、この場をお借りし、厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。(長崎県立大学2年生 大庭 悠希)