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>ID/パスワードを忘れた方はこちらから4月12日と13日に韓国で開催された第7回世界水フォーラムに参加し、ポスター展示発表をさせていただき、琵琶湖での侵略的外来水草の異常繁茂に対して、IVUSAが行政・地域のNPO・漁協、住民と一体となって取り組んでいることを紹介しました。
このフォーラムは3年に1度、世界中の水環境の関係者が集まり、地球上の水問題の解決に向けた議論や展示などが行われる世界最大級の国際会議です。昨年の活動の中で駒井千代滋賀県議会議員にお声をかけていただき、滋賀県と滋賀大学の展示ブースの一部をお借りしてオオバナミズキンバイ除去活動のポスター展示をさせていただくこととなりました。
ブース展示には、開催国である韓国はもちろんのこと、アメリカやアフリカ、ヨーロッパ、太平洋諸国など世界各国の方々に来ていただき、英語に苦戦しながらも、滋賀県の水環境への取り組みや私たちの活動について説明させていただきました。
過去の琵琶湖と同じような水質汚染問題を抱えている国も多くあり、滋賀県の水質改善の取組みを熱心に尋ねられました。また、それぞれの国での対策を教えていただき、とても貴重な機会になりました。
1日目の夜は宿泊先のゲストハウスで韓国、アメリカ、インドの方々と交流しました。私たちの活動に興味をもって下さり、持ってきたポスターを広げて話をさせていただきました。600人規模の夏のオオバナミズキンバイ除去活動について 、活動の規模や多くの学生が環境問題に取り組んでいるということに、とても感心して下さいました。
2日目は韓国の啓明大学の学生が二人来て、一緒にブースでの説明を行いました。韓国の方が来られた時にハングル語で対応してくれて、より正確にブースの展示内容を伝えることが出来ました。大学生同士、大学で学んでいることやお互いの国の生活のことなども話し、楽しく交流しました。
また、各国のブースを巡り、世界の国や企業、NGOの水環境に対する取り組みを学びました。水環境、ICT、浄水システムや水道管設備など 幅広い分野の発表が行われていました。ブースの人と話すことで、様々なシステムや対策方法があるのを知り、世界の広さを実感することが出来ました 。
個人的には、初海外ということもあり、渡航前は自分の英語力で外国の方に思いを伝えられるのかとても不安でしたが、いざ発表してみると片言の英語でも理解していただき、滋賀県の琵琶湖の水がどのように使われているのか、どれぐらいの人が水を使っているのかと大変興味を持っていただくことが出来ました。私たちのオオバナミズキンバイ除去活動に関する展示でも、行政・地域のNPO・漁協・学生が連携した環境問題に対する取り組みについて大変熱心に聞いていただきました。
これらの経験を通して、人に物事を伝えるために一番必要なのは「人に伝えたい。知ってほしい」という思いなのだととても感じました。しかし、英語を思うように使えないことで苦労する場面も多々あり、自分の英語が相手に通じる喜びを感じると同時に、もっと英語を話せたら伝えたいことをより的確に話せたのにという悔しさも感じました。
また、各国が水質汚染や下水対策、災害が起こった時の治水対策など、同じような問題を抱えながら、それぞれが特色を生かして工夫し解決に取り組んでいることがわかりました。そして、このように普段は全く会うことのない人々が直接会って話せる機会は、世界の水問題の解決のために必要不可欠な場所だと感じました。それぞれの取組をお互いに話し合うことで、新しい意見や発想を得ることができます。
今回フォーラムに参加して、オオバナミズキンバイバイ除去活動が他国に経験やノウハウを共有できる活動であることを感じ、とても誇りに思いました。また、受けた刺激や発想をこれからの活動に生かしたいと思います。もし次の機会があれば、さらに知識や英語を勉強して新しい意見や発想を積極的に求めることができるようにしたいです。
最後になりましたが、滋賀県、滋賀大学のみなさま、フォーラムに参加させていただく機会を下さった駒井千代様、この活動に関わってくださっている全ての方々に感謝の言葉を述べさせていただきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。(立命館大学3年 中島 千空)