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福岡県星野村活性化活動

 福岡県八女市星野村地区で福岡県星野村活性化活動が行われました。2月27日から3月2日までの4日間に、学生97名と事務局員1名が活動に参加しました。
 この活動は、2012年に九州北部を襲った台風による豪雨被害で被災した星野村の棚田を復興させるため、九州の大学生が立ち上げたものです。今回の活動で棚田を耕し終わり、田植えができる状態にすることを目標としています。

 初日は長崎県内の大学で結団式を行い、隊員一同の心を一つに意識を向上させたあと、星野村に向かいました。到着後カウンターパートでもあるNPO法人がんばりよるよ星野村の代表をされている山口聖一さんからお話を伺い、活動場所である広内の棚田で鍬やスコップで土を掘り起こして、さらに棚田の石垣の修繕を行いました。
 雨によって崩れた石垣が棚田の土に入り込み、長い間放置されたためなかなか作業が難しい場所もありましたが、学生らしく声を掛け合うことで、周囲を巻き込みながら作業をすすめることができました。

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 2日目は棚田で作業を行いました。作業に入る前に、リーダーである長崎県立大学2年の泉叡司朗から挨拶があり、天候もよくスムーズな作業が行われましたが、翌日が雨の予報ということで、作業をこの日の間に終わらせられるように気合を入れて作業を行いました。よりよい作業の仕方を模索しつつ活動して現場の雰囲気もメリハリがあり、当初予定していたよりも速いスピードで作業を完遂することができました。

 3日目は残念ながら雨により現場の状況がよくなかったため、棚田での作業は中止となりました。宿舎内でグループワークを行い、各班で「星野村の棚田が復興し米ができたら、どのようにしてPR活動を行うか」を考えるワークを行いました。各班それぞれユニークなアイディアが隊員からたくさんあがりました。

 午後からはNPO法人がんばりよるよ星野村の山口聖一さんのご厚意でバスに同乗していただき、山口さんのガイドのもとで被災した星野村周辺を回りました。山口さんのお話を聞き、家の流された跡などの実際に被害のあった場所を見ることで。改めて九州北部豪雨の被害の甚大さを知ることができました。
18時からは九州北部豪雨の被災者の方への追悼の意を込めたメモリアルイベントを行いました。

 棚田に竹灯籠を並べ、火を灯しました。全員で黙とうを捧げ、星野村の復興を祈りました。がんばりよるよ星野村の山口さんは、「IVUSAがいるから棚田復旧の作業を続けることができる。本当に感謝したい」と涙ながらにおっしゃっておられました。隊員一同その姿に感激しもっと星野村の力になりたいと気持ちを一つにしました。

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 宿舎に戻ったあとは、地元の方を交えた大交流会を行いました。星野村の方々はとても気さくで、私たち学生とともに盛り上がりつつも星野村の魅力や、星野村に対する熱い想いをたくさん話していただきました。
 最期に星野村の方々に学生が作ったかかし11体をプレゼントさせていただきました。このかかしを実際に棚田においていただけることになっています

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 最終日はお世話になった宿舎を大掃除し、現地の方との交流の内容をまとめました。文字にすることで4日間の隊員たちの成果を確認することができました。

 最後にリーダーの泉が代表してがんばりよるよ星野村の山口さんに挨拶をしました。山口さんからは隊の目標にもあるような復興を実感できる活動になったとお言葉をいただき、今回の活動の成果を改めて心から実感することができました。

 長崎県内の大学に到着し、解団式を行いました。今回の活動のことや星野村の復興のことを考え、「星野村の方々とたくさん交流できてよかった」「復興にはまだまだ時間がかかるけど星野村の方々の心に寄り添っていきたいと思った」など様々な意見がでました。
 今回考えたことを今回の隊員で収めず、次の活動につなげていきたいと思います。

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 最後にリーダーの泉と、安全管理(隊員の安全の確保を最優先に考える役職)の長崎県立大学3年塩治紘司から「この活動を通して、少子高齢化や過疎化について考えたと思う。しかし今回僕たちが考えたその問題は、星野村の人たちは常日頃から抱えている問題。だからこそ、交流会でバカ騒ぎをして、少しでも常日頃抱いている問題を忘れていただく。これが僕たち学生にできることだ」と話し、隊員の頷く姿も多くみられ、また改めて「学生ができることは何なのか」を考えることとなりました。

 復興や星野村に対し何ができるのかを考え続けた4日間は短くはありましたが、たくさん星野村の方々とも交流することができ、隊員一人一人が真摯に星野村と向き合い、それぞれが多くを感じ、考え、得て帰ってくることができたと強く感じる活動となりました。(龍谷大学2年 安井あかり)