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第8次インド住宅建設活動

 2月25日から3月11日まで学生62名、事務局員1名で、第8次インド住宅建設活動を行いました。

 この活動は、2013年6月の豪雨による洪水で甚大な被害を受けたインド共和国ウッタラカンド州では、多くの住家が流出し、貧困層・元低カースト層の人々の家が未だに再建できていない現状を受け、IVUSAがインドの世界的慈善活動団体であるM.A.MATHの、災害被害に見舞われた方々に対するハウジングプロジェクトに参加させていただいたものです。

 2月25日午前に日本を発ち、約10時間かけてインドのデリー空港に到着し、翌26日から27日にかけて電車とバスを乗り継いで、活動場所であるウッタラカンド州バトワリ村まで移動しました。移動の途中に、インドのグリクルカングル大学で、大学教授から激励のお言葉をいただき、歓迎を受けました。

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作業前に円陣を組みました

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歓迎の印に花飾りを首にかけて貰いました

 今回私たちは、宿舎があるバトワリ村にて老朽化が進んだ校舎の解体と、新しい小学校を建設するための資材を運搬しました。
 はじめに、バトワリ村の小学校で使うベンチと机の組み立てやペンキ塗りに取り掛かり、滞在中に約30脚のベンチと机が完成しました。

 活動期間中の他の活動は、M.A.MATHの中心人物であるスワミジさんが、解体作業を指揮のもと、カンダーラ村とチャンドラブリ村の老朽化した小学校2つの校舎を解体し、解体した資材を運搬する作業もしました。どちらも約9割の解体を終えました。

 また小学校の校舎の素となる材料(砂、砂利、レンガ)を運搬する作業もしました。活動現場では重機や車での運搬はできず、全て手作業でしたが、建設資材の砂は土嚢袋約2,000袋分、砂利は土嚢袋約7,000袋分、レンガは7,000個を運搬し終えました。

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作業の様子

 また、ウッタラカンド州の州政府主催の式典に参加させていただきました。この式典に招かれていたインドの教育大臣から、今後の学校建設の支援をするとの発言もありました。私たちが建設に関わる学校の学生たちも参加しており、異文化交流を深める中で、学校建設により子どもたちの未来を創るという活動への想いを強く心に抱きました。

 式典ではカウンターパートのヴィヴェーカさんにもお話をいただいた他、現地の子どもたちに踊りを披露してもらったりIVUSA学生からよさこいの「南中ソーラン」を披露したりしました。

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式典の様子

 ヴィヴェーカさんと、2013年6月に発生した洪水による被災直後からバトワリ村などで支援活動を行っているインド人のムケーシュから、当時の映像や写真と共にお話を聞かせていただきました。

 その際ヴィヴェーカさんからは「IVUSAが継続的に活動してくれていること、そして来ること自体を、現地の人はとても喜んでいる」とお話され、ムケーシュさんからは「現地住民は被災して、ボランティアで来る人々を見て、人のために何かをするという考えを持つようになった。カースト制度に囚われず、人間関係を大切にしている」と聞いて、自分たちの活動の心の面での意義を改めて見つめ直しました。

 最終日、現地住民と交流会を行い、大雨の中、会場に入り切らない程の人数が集まり、IVUSA学生も現地住民も互いに歌や踊りを披露しました。また交流会にはいくつかの州を管轄している現地の方がいらして、お礼のお言葉をいただきました。復興祈願の意を込めて私たちが折った千羽鶴も渡すことができました。その後、今回の活動を支えてくださった多くの現地住民の方に感謝の気持ちを述べ、宿舎を後にしました。

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交流会の様子

 スワミジさんやヴィヴェーカさんからは、「みなさんには校舎の解体や資材の運搬をしてもらっただけでなく、たくさんの笑顔と元気をもらいました。ぜひまた来て下さい」と言っていただき、作業を終えました。11日の朝に隊員全員が無事に日本に着き、解団式を行い、活動を終え、解散しました。(同志社大学1年 豊福 冴子)

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【プロジェクトリーダーより】
 1年半前以上に発災したウッタラカンド州での豪雨災害の復興が遅れ、多くの人々の生活に影響を与えている現状がありました。キラキラと光る子どもたちの瞳の奥には、あの災害の記憶が少しかもしれませんが、残っていたのかもしれません。

 しかし、共に作業して、笑って、遊んだ記憶が少しでも頭の片隅に記憶として残り、これからの未来に繋がる架け橋となれば私たちにとってもこんなに嬉しいことはありません。最後に、多くの方のご支援ご協力があり、今回の第8次インド住宅建設活動を実施することが出来ました。多くの人に感謝することを忘れずに、第8次隊の幕を閉じたいと思います。(高崎経済大学3年 青木 飛)