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瀬田川流域クリーン作戦に参加しました

 9月24日、滋賀県大津市南部を流れる瀬田川で外来水生植物除去活動が行われ、IVUSA学生13人を含む約80名、船20隻が参加しました。この活動は滋賀県水産多面的機能発揮対策の一環として定期的に行われており、瀬田川流域クリーン作戦と呼ばれています。瀬田町漁協、勢田川漁協、湖南漁協、NPO瀬田川未来塾が共同で実施しています。

 琵琶湖南湖(琵琶湖大橋以南)ではオオバナミズキンバイという南米原産の非常に繁殖力の強い外来水生植物が2009年に守山市赤野井湾で発見されて以来、急速に繁殖面積を増やしており、琵琶湖唯一の流出河川である瀬田川にまでも繁殖を拡大し始めています。この瀬田川の活動では外来水生植物が大群落に発達する前に初期段階での除去を目指しています。

 活動が始まる前、瀬田町漁協の吉田守さんから活動範囲・時間・諸注意・現場割振りの説明をいただきました。

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活動前の説明の様子

 その後救命胴衣を身に着けて乗船し、各現場作業場所に向かいました。

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船に乗り込みます

 現場それぞれの作業場所に着くと早速船から身を乗り出し、外来水生植物を引き上げました。固有種であるヨシの隙間にオオバナミズキンバイや、ナガエツルノゲイトウ、ミズヒマワリなどの外来水生植物が繁殖しており、茎同士が絡まり合って船への引き上げはとても困難でした。

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船への引き揚げの様子

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除去した水草を漁港に集積しています

 場所によっては繁茂初期段階の外来水生植物の群落もあり、こちらはまだ根がしっかりと張っておらず比較的容易に引き上げることができたのですが、若い群落があるということ自体、繁殖が広がっているということなのだと実感しました。

 活動中、漁協組合の方々に瀬田川での外来水生植物繁殖の状況をお聞きしたところ、『ぽつぽつと、いつの間にかオオバナミズキンバイが生えている』とおっしゃっており、このお話からも、徐々に確実にオオバナミズキンバイが下流へと流れているのだなと知ることができました。それと同時に、ここで完全に食い止めなければ宇治川・淀川へと流入してしまうという危機感を覚えました。

 今回の活動では、4時間の活動で約32トンの外来水生植物を除去することができました。オオバナミズキンバイの繁茂は滋賀県南部、淀川水系全域の問題です。私たちは今後も、様々な人にこの現状を知ってもらい、私たち自身も外来水生植物の知識をもっともっと学びながら、漁協さん、地域の方、ボランティアの方と一緒に瀬田川からオオバナミズキンバイを完全撤去することを目指して活動を続けていきたいと思います。(立命館大学2年 辻中 伸)

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集合写真