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>ID/パスワードを忘れた方はこちらから4月28日(日)の滋賀県大津市膳所城跡公園にて近江ウェットランド研究会、滋賀県自然環境保全課、(株)ラーゴの方々のご協力のもとIVUSA学生14名が参加し、合計17名で外来水生植物駆除作業を行いました。
琵琶湖ではオオバナミズキンバイという外来水生植物が2009年に守山市赤野井湾で確認され、ここ2、3年の間に急速に分布を拡大している実態が明らかとなりました。繁殖力が非常に強く、水中だけでなく陸上にも定着していき、琵琶湖の生態系に深刻な悪影響をもたらします。このまま増え続け淀川水系に入ると、さらに被害が広がる恐れがあり、琵琶湖の中でこれ以上拡散しないよう初期の段階で徹底的に駆除していく必要があります。
まず、近江ウェットランド研究会の栗林 実さんから琵琶湖の外来水生植物についての説明をいただき、学生たちは熱心に聞き入っていました。
胴長靴を着て腰の高さまで琵琶湖に入り、初めての水圧の感覚に緊張しながらも駆除作業を行いました。水中に根を張り巡らせているオオバナミズキンバイは互いに複雑に絡み付いており、水中から引き上げる作業は大変でした。茎を2cmでも残すとそこから繁殖するので、取りこぼしのないよう丁寧な作業を努めました。
陸地では、オオバナミズキンバイを袋に詰める作業を行いました。地面に落とすと陸地でも繁殖するため、ブルーシートを敷きこちらも丁寧な作業を努めました。最終的に52袋分のオオバナミズキンバイを駆除する事が出来ました。
また私たち の作業に興味を持ってくれる子どもや、釣り人、通りすがりの人がたくさんおられ、地域の方々に琵琶湖の外来種問題について関心を抱いていただき、知っていただく事の大切さを実感しました。
作業終了後、芝生の上でミーティングを行いました。学生の方からは「栗林さんらから作業をしながら琵琶湖の生態系について教えていただき、興味が湧きました」という感想がありました。近江ウェットランド研究会の栗林様からは、「こんなに作業初めから終了まで賑やかなのは初めてで、学生と行えた今回の駆除活動が3年間やってきた中で1番楽しかった」、滋賀県自然環境保全課の堀池様から「小学校の頃は琵琶湖と接する機会が多いが、中高と成長にするにつれ琵琶湖への関心が薄れていく。外来種駆除も大事だが、その中で大学生が再び琵琶湖に興味を持ってくれたということが何よりも嬉しいです」という言葉をいただきました。
最後に、今回の活動にあたりご協力をいただいた近江ウェットランド研究会、滋賀県自然環境保全課、(株)ラーゴの皆様に御礼申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。(立命館大学4年 中村 俊哉)
【プロジェクトリーダーより】
今回の活動に参加して、まず一番に感じた事は、これだけ身近にあった琵琶湖について何も知らなかったことです。オオバナミズキンバイもそうですが、その他の植物、生物、琵琶湖で起こっている問題ついて少しずつ知る事ができました。また「学生なりに環境問題に関わる」このことが大きく前進したと思います。
今回は第一回目という事もあり、14名での参加でしたが、今後はもっと多くの学生が参加し、「日本一の湖」にこれだけ関わっているんだと、社会に対してインパクトを与えていければと思います。(立命館大学3年 山崎 空)