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琵琶湖外来水生植物除去大作戦2024

 9月13日から9月15日の3日間にかけて、滋賀県高島市で「琵琶湖外来水生植物除去大作戦2024」を実施しました。滋賀県庁5名、陸上自衛隊今津駐屯地36名、西菱電機株式会社5名、事務局1名、卒業生5名、IVUSA学生61名、計113名が参加し、 総面積3,000㎡の特定外来生物オオバナミズキンバイ(以下オオバナ)を除去しました。

 オオバナは、2009年に守山市赤野井湾で発見された外来水生植物で、発見当初140㎡だったものが、7年間で約2,000倍の30万㎡に拡大しました。この繁殖力の強さから、水質悪化や生態系、漁業への悪影響が危惧され、2014年に特定外来生物に指定されました。
今回、高島市湖岸のヨシ植栽地の保全、琵琶湖全域への拡散防止を目的に活動を実施しました。

 1日目の開会式では、滋賀県琵琶湖環境部自然環境保全課の中井克樹様から、「高島市は2019年からオオバナ除去活動が始まっており、毎年の継続したIVUSAの皆さんの活動の成果が現れている場所でもあります。皆さんの成果が上乗せされるように宜しくお願いします」というお言葉をいただきました 。

 まずは現場①でオオバナ除去を行いました。現場にはヨシ植栽地の水面を覆うようにオオバナが広く拡がっており、ヨシと混生していましたが、事前の勉強会で学んだ除去方法の知識を活かし、丁寧に根から抜き袋詰めしました。
 袋詰めしたオオバナは、湖岸道路まで運搬し、バケツリレーで受け渡しながらトラックに詰め込みました。この後、オオバナは高島市環境センターで天日干ししました。

 また、当協会の法人会員で、IP無線を支援してくださっている西菱電機株式会社から5名の社員の方々が参加してくださりました。

  2日目午前は現場①で陸上自衛隊今津駐屯地の自衛隊の方々36名と一緒に活動しました。
 午前は1日目と同じ、オオバナを根から抜く方法で除去しました。オオバナの除去、遊歩道での運搬作業に自衛隊の方々も加っていただき、皆で声を掛け合って作業を行いました。

 午後は現場②にも範囲を広げ、「淀川方式」という方法で除去作業をしました。これは、オオバナの群落を巻き、水中に沈め、泥で覆い、光合成を阻害して繁殖を防ぐという方法です。
 
 また現場③④では、水路の水面に繁殖している拡散リスクの高いオオバナを丁寧に回収しました。

 活動初日に比べ新入生も活動に慣れ、上級生とも意思疎通の機会がより多くなったことで、除去活動はより円滑に進みました。
 そして、活動場所周辺の住民の方よりアイスと飲料、スイカの差し入れを頂きました。

 作業終了後、一緒に活動して頂いた、陸上自衛隊今津駐屯地の阪井大隊長から、「IVUSAから元気や熱意をもらった。来年以降も高島市で一緒に活動したい」とご挨拶頂きました。

 最終日は、感謝の気持ちを込めて宿舎として利用させていただいた白浜荘を丁寧に清掃し、活動現場へ向かいました。

 その後、現場②⑤に分かれて作業を行いました。昨日に引き続き、淀川方式で除去作業を行い、現場②は午前中に作業を追えました。午後からは現場⑤に学生全員が集結しました。

 現場⑤は水路の両側に大群落が広がっていましたが、午後からはラストスパートということもあり、皆で声を掛け合い、お互いを鼓舞しながら作業を進めました。
 最後には網を使い、活動場所に浮いているオオバナの葉や茎などをまとめて、上から泥をかけて終了しました。

 目標としていたオオバナの大群落を除去することが出来、15時頃に作業を終了しました。
 作業終了後、ミーティングでこの活動の意義についてふり返りました。

 最後に閉会式を行い、滋賀県琵琶湖環境部自然環境保全課の中井克樹様から、「今年の活動も大変多くの群落を除去して頂いたことに胸を張ってください。私たちも皆さんが除去したところが再生しないようにアフターケアを頑張っていきます。今回初めて自衛隊の方も地域の方として参加していただきました。これからも人との関わりを広げながら、皆さんにとっても意義のある活動になってほしいです。琵琶湖に代わって言います。皆さんありがとうございました」というお言葉を頂きました。

 最後に活動を作り上げたリーダーたちを全員がサプライズで労い、達成感の余韻と笑顔の中で「琵琶湖外来水生植物除去大作戦2024」は幕を閉じました。

 今回の大作戦では、高島市の陸上自衛隊今津駐屯地36名の方々が参加してくださるなど、高島市での地域連携が大きく踏み出したことを実感できました。 
 IVUSAも引き続き高島市のオオバナ完全除去に向けて、大学生のマンパワーを活かして除去活動を続けていきます。
 最後になりましたが、今回の活動に携わっていただいたすべての方々に感謝致します。ご協力、本当に有難うございました。今後ともよろしくお願い致します。

【参加した学生の感想】
 初めてのプロジェクトでオオバナの活動は大変だったけれど、その分やりがいや達成感が大きかったです。また、活動を通して仲間の大切さや繋がりを実感することが出来ました。班との絆も深まり、とても楽しかったです。(群馬大学2年 富山 祐菜)

【リーダーから】
 僕が大学1年生でIVUSAに入って初めて参加したボランティア活動が琵琶湖外来水生植物除去大作戦2022でした。

 僕は当時の学生リーダーの勇姿に憧れたと共に、炎天下の過酷な作業の中で感じた、活動で初めて出会った仲間と2泊3日泊まり込み、共に作業することで得られる絆と作業終了後の達成感を、今回参加した隊員が次はその後輩に繋いでいって欲しいと思います。

 最後にこの活動に参加してくれた学生、協力していただいた団体、行政、企業様、おかげさまでこのプロジェクトが成功したのは皆さんのご尽力のおかげです。ありがとうございました!(立命館大学3年 大久保 樹)

=========ご協力頂いた皆様(順不同・敬称略)=========

◆協力◆
・滋賀県
・認定NPO法人びわ湖豊穣の郷
・湖西漁業協同組合
・陸上自衛隊今津駐屯地
・Juppo Group 寺戸様

◆協賛企業◆(敬称略・順不同)
・西菱電機株式会社
・クラシエ株式会社
・株式会社小谷殻粉
・赤城工業株式会社
・モンスターエナジージャパン

※びわ湖チャリティー100㎞歩行大会からの寄付金を活用させていただき活動を行っております。
※西菱電機株式会社からは、IP無線を無償提供していただいております。