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滋賀県主催のシンポジウム「ひとと魚のいのちの環」に参加しました

 11月26日にピアザ淡海にて開催された滋賀県主催のシンポジウム「ひとと魚のいのちの環」が開催され、IVUSAから橋口文香(関西大学4年)がパネルディスカッションに登壇するとともに、会場前では活動に関してのポスター展示をしました。

 このシンポジウムは、琵琶湖と共生する農林水産業「琵琶湖システム」が世界農業遺産に認定され 1 周年を迎えたことを機に、その中核としての取組「魚のゆりかご水田」を広く消費者・生産者をはじめ県内外の方々に知ってもらうことを目的としています。

 シンポジウムの冒頭で、イラストを用いた「魚のゆりかご水田」についての読み聞かせ形式の説明がありました。そして滋賀県農政水産部 岡田英基部長の挨拶から始まり、続いて滋賀県農村振興課の田中茂穂課長から「魚のゆりかご水田」の取り組みを、写真と共にご紹介いただきました。

 前半では会場全員参加のクイズをしました。滋賀県立大学の皆川明子先生、琵琶湖システム広報大使の青田朋恵様、せせらぎの郷須原代表の堀彰男様より研究調査報告があり、それに基づいたクイズを何問か出題いただきました。琵琶湖システムと魚のゆりかご水田について、クイズで楽しく学ぶことができました。

 前半の最後には、堀様より『「圃場整備・農薬や化学肥料を使うなど生産性をあげるための農業」と「生産性重視ではない、環境にいい魚のゆりかご水田のような農業」が同時にあり、後者は手探り状態でまた国からの補助も十分では無い。まずはこのことを知ってほしい』と発表がありました。

 中休憩では、会場前で魚のゆりかごマルシェをしており、水田で採れたお米や、それを用いたベーグルや日本酒の販売もありました。IVUSAからは、特定外来生物オオバナミズキンバイ除去活動についてのポスターを展示させていただきました。

 後半には、特別公演とパネルディスカッションがありました。

 農政ジャーナリストでありごはんソムリエのたにりり様から、特別講演「“日本流のSDGs”が実現する未来への希望」があり、水田で田植えや稲刈りを体験する、魚のゆりかご水田米を炊いたり食べたりという体験する、といった「体験」が大事というお話がありました。

 パネルディスカッションでは、橋口文香(関西大学4年)から特定外来生物オオバナミズキンバイ除去活動の紹介をしました。

 パネルディスカッションでは、これまでにご登壇された、皆川先生、青田様、堀様、たに様と、京都府立大学中村貴子先生、コープしがの石本与志夫様、高校生・ 絵本作家の黒川琉伊様とお話しました。

 魚のゆりかご水田で感じるひとと魚のつながりや、琵琶湖システムのこれからについて、環境保全型農業を知ってもらうために、など様々なテーマでお話しました。

 特定外来生物オオバナミズキンバイ除去活動について、中村先生から、「学生がもつ若さやパワーといった『今』役立っていることもあるが、この世代が大人になった時に琵琶湖での取り組みを子どもたちに継承していく『これから』にも繋がっている。『学生のもつマンパワー』には、そういった意味があると思う」とのお言葉をいただきました。

 最後に司会の方から、「魚のゆりかご水田米を多くの方に食べていただき、生きもの観察会、収穫体験などにも参加いただき、みなさんの支えで、持続可能な取組にしていきたい。多くの方に琵琶湖システムについて知っていただき、自分のできることを考えて、力を集めれば、きっと琵琶湖システムが今以上に元気になると信じている。未来の琵琶湖では、ひとと魚のいのちの環がつながって、ひとも魚もともに豊かになる日がやって来ることでしょう」とのご挨拶がありました。

 今回、このような機会をいただき関係者の皆さまに深く御礼申し上げます。琵琶湖の環境について、また琵琶湖での取り組みについて、更に深く知ることができました。今後とも宜しくお願いいたします。(関西大学4年 橋口文香)