NPO法人国際ボランティア学生協会公式ウェブサイト

会員の方はこちらから

>ID/パスワードを忘れた方はこちらから



京都府阿蘇海環境づくり活動

 2月24日から27日までの4日間、IVUSA学生60名、事務局1名、地域の方々で京都府阿蘇海環境づくり活動を実施しました。阿蘇海に堆積するカキ殻の回収作業や小学生向けの環境学習会を通して、阿蘇海の問題解決に取り組むとともに、IVUSAと地域の方々との関係性を再構築することを目的としています。

 活動1日目は、午前に開会式を実施し、午後に京都府立海洋センターの船越裕紀さん、阿蘇海で漁師をされている村上純矢さんによる講演会を開催しました。講演会では、私たちと同世代の方が高齢化の進む一次産業を引っ張る姿に刺激を受けながら、50年後の自然環境を想像し、いつもと違う視点から阿蘇海の問題への理解を深めました。

 その後二手に分かれて、文殊地域の観光と天橋立ワイナリーを見学しました。天橋立ワイナリーでは、葡萄畑の良い土を作るために回収したカキ殻を使用している様子を直接見ることができ、カキ殻を回収することが地域の役に立っていることを実感できました。

 活動2日目は天橋立付近でカキ殻回収作業に取り組みました。作業には、阿蘇海の環境問題やまちづくりに取り組まれている株式会社ローカルフラッグの濱田裕太さんや、豊岡市地域おこし協力隊の中田樹さんも加わっていただきました。またOB・OG7名とも活動し、活動の歴史や地域の方々との関係性を感じることができました。

 夕食では文殊水道で獲れた牡蠣を用いた牡蠣フライや金樽イワシを使ったアヒージョ缶、京都府立海洋高等学校が商品化したサバ缶を頂きました。阿蘇海の魅力を食の面から体感することができました。

 活動3日目は、地域の方々約30名と一緒にカキ殻回収活動を行う「みんなでカキ殻拾うDay」を、文殊地域と阿蘇シーサイドパークで開催しました。

 カキ殻の問題だけでなく、ごみの問題や漁業に関する問題についてもお聞きし、地域の方と一緒に活動することの大切さを感じながら、新たな問題について考える貴重な機会となりました。今回行ったカキ殻回収活動では、文殊地域でカゴ128箱、阿蘇シーサイドパークで88箱分のカキ殻を回収することができました。

 午後には、与謝野町内の桑畑で回収したカキ殻を散布しました。また、カウンターパートである平木志乃さんが女将をされている吉野茶屋では小学生向けに環境学習会を実施しました。たくさんの地域の方々と関わっていく中で、阿蘇海の魅力を知るとともに、活動を続けていくことの意義を再確認することができました。

 活動4日目は、カキ殻回収作業中にもお世話になった濱田裕太さんと、平木志乃さんに講演をしていただきました。濱田さんの講演ではお話を聞いた後、丹後地域活性化のために何ができるかを考え、共有しました。

 平木さんの講演では、環境問題や高齢化問題など多岐に渡って丹後地域の現状を話していただきました。講演会を通じて、IVUSA学生と地域住民の方々が互いに支え合うことで、阿蘇海の環境問題を改善していけることを改めて感じることができました。

 昼食後、班ごとに天橋立ビューランドを観光し、美しい天橋立の景色を存分に楽しみました。

 文殊公会堂にて閉会式を行い、活動に関係する方々から感謝のお言葉を頂きました。閉会式終了後、宮津市を出発し、18時30分頃に京都駅に到着し、解散しました。

 今回の活動では、コロナ禍で希薄化したIVUSAと地域の方々との関係性を再構築することができました。交流を通して知った阿蘇海の現状や問題、また地域の方々の声を活かし、より良い阿蘇海環境づくり活動となるよう、未来に繋げていきます。

 現地の方々やOB・OGをはじめ、京都府阿蘇海環境づくり活動にお力添えしていただいた皆様本当にありがとうございました。