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長野県伊那谷環境保全活動

 9月3日から5日までの3日間、長野県飯田市宮ノ上にて学生14名、事務局員1名の計15名で、地元の竹林整備団体のNPO法人いなだに竹linksと連携し、放置竹林の整備と竹の利活用を目的とした活動をしました。
 放置竹林で通学路が暗くなり、安心して通学が出来ない地元の学生のために安心安全な通学路を作ることが今回の活動の目標です。

 活動初日、いなだに竹linksの方々から、使用する手ノコやナタの使い方や竹林の歩き方等の安全講習を受けた後、活動をスタートしました。活動中は主に切り落とした竹を整理するグループと切った竹を肥料として活用しやすい形に細かくするグループの二手に分かれました。

 共に活動をした、いなだに竹linksの方々と交流をしながら作業を進めていくことにより、竹林整備のノウハウを学べただけでなく、いなだに竹linksの方々の伊那谷に対する思いや竹林整備のやりがいを感じ、時間が経つにつれて学生も次第に熱量を持って効率よく活動することができました。

 活動終了の際には、いなだに竹linksの代表である曽根原宗男さんから「思ったよりも凄く進んだ。きれいになったなあ」と声をかけて頂きました。

 2日目では初日出た反省点である隊員同士のコミュニケーションの薄さと隊員の受動性を改善できるよう意識して活動を再開しました。活動内容自体は初日と大きく変わることはなかったですが、作業現場で飛び交う声かけの多さや作業の雰囲気は初日よりかなり改善されていました。

 午後には竹を使ったコップや皿を作る作業も追加で行われました。2日目の夜には自分たちで作った竹皿を使い食事を楽しみました。活動初日に初めて竹を切った学生も多い中で竹の利活用方法の1つを学生で作り出すことが出来たことにはとても感動しました。

 2日目の作業終了後は飯田市周辺を散策しました。飯田市のカフェ三蓮蔵では竹灯篭やいなだに竹linksさんが手作りしたししおどしを見学しました。先ほどまで自分たちが切っていた竹がこんなにも素敵な形になって町中にあふれているのを見ると、伊那谷の竹が持つパワーと可能性を感じさせられました。

 そしていなだに竹linksさんがやってきた活動が地域に与えている影響の大きさを改めて感じ、その活動に我々も携われていることにとても喜びを感じました。

 最終日は、学生6名事務局1名での活動となりました。竹林整備の作業は行わず、地元の小学校で竹linksさんによって開催される、販売用メンマのラベルデザイン講座を見学しました。
 児童と共にメンマの販売を行う際にどのような作戦をたてるのか、どのようなラベルのデザインにすると活動の魅力がより多くの人に伝わるかを考えました。

 講座の最後に代表の曽根原宗男さんから、「竹林の様に誰も見向きもしなかった課題こそが大きなメリットを生み出す」とお話があり、竹林整備活動の意義と魅力が詰まった言葉だと感じられました。

 3日間の活動を通して、竹林で覆われていた道にも光が差し、2日目の活動終了時には西日がまぶしく感じられるほどでした。しかし、まだ伊那谷には整備されていない竹林がたくさん残っていて、それだけ大きなメリットを生み出す可能性が残っているということにもなります。
私たちは今回の経験と現地に行って感じた感情を大切にし、これからも伊那谷地域に関わり続けます。

 最後になりますが、今回の活動の実施に向け、この活動にご協力頂いたすべての方に感謝申し上げます。(拓殖大学3年 伊藤 翔琉)