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第19回千葉県九十九里浜全域清掃大作戦

 9月2日から6日の5日間、学生168名、事務局1名で、千葉県の九十九里浜の全長66kmの清掃活動を行いました。

 この活動は2002年に九十九里出身学生の「地元を綺麗にしたい」という想いから始まり、今年で19回目を迎え、観光客の落としたごみや漂着ごみが多い九十九里浜で、IVUSAの環境保護の理念である「拾う心より捨てない心」を伝えるために活動を続けています。

 今回の活動は、9月2日から4日までの前半グループ、4日から6日までの後半グループに分かれて活動しました。また前後半でそれぞれ2つのグループに分かれて清掃活動を実施しました。

 前半1日目は、下永井海岸から矢指ヶ浦海水浴場までと太東海水浴場から一宮海水浴場までを清掃しました。学生一人ひとりがどう動いていくべきかを考えながら清掃しました。最初は砂浜を歩くことや暑さで体力が奪われている様子でしたが、学生同士で声をかけ、励まし合いながら進めました。

 前半2日目は、作田海水浴場と堀川浜海水浴場から殿下海水浴場を目指して清掃しました。天候にも恵まれ、広い浜を横一列になって清掃しました。前日の疲れを感じさせない様子で、プラスチックやガラスの破片などの細かいごみまで拾うことができました。最後には二つのグループが殿下海水浴場で合流し、全員で最後の清掃活動を行いました。

 お互いが長い距離を清掃し、2日間の努力を讃えあっている場面はとても感動的でした。また、活動の中で、みんなで輪になって個人目標を叫び、周りの人の考えや自分の考えを知り、それに対してリーダーが一言コメントをしてくれたことで、より清掃活動に対する思いが大きくなりました。

 前半3日目、後半1日目は、前半隊が3日間お世話になった宿舎を、「来た時よりも美しく」を目指して清掃し、その後解団式を行いました。活動を終えて、一人ひとりの顔が充実感で満たされている様子でした。

 後半グループが九十九里浜に到着しました。後半隊は、幸治海水浴場で結団式を行い、その後、片貝海水浴場と野手浜海岸から清掃活動を開始しました。気温が高かったため、水分補給の声掛けを行い、こまめな休息をとりながら活動を行いました。

 後半2日目は、一松海水浴場と、セブンイレブン大網白里汐浜店から出発し、合流する古所海水浴場を目指して清掃活動を行いました。

 太陽が傾いてきた頃、2つのグループが古所海水浴場に到着しました。反対側から歩いてくる仲間と笑顔で合流し、九十九里浜全長66kmの清掃を完遂しました。

 長い間歩き続け清掃を終えた学生たちは、達成感や喜びで満ち溢れていました。

 解団式では、この活動のリーダーである高橋和(恵泉女学園大学4年)から、「今回経験したことをここで終わりにするのではなく、活動を通して感じたことを考え、次に繋がるように振り返ることをして欲しい」と挨拶がありました。

 今回の活動では合計1,141袋拾うことができました。その中で一番多く拾ったゴミはペットボトルで、他にも、びん、かん、レジ袋などが多かったです。

 観光客が置いていったと考えられるゴミが多くありましたが、中には袋にまとめられた、意図的に捨てたと考えられるゴミが地面から出てくる場面もありました。清掃する中で、砂浜から取り出すだけで、細かく千切れてしまうゴミもあり、活動前の勉強会で学んだマイクロプラスチック(紫外線などから5ミリ以下に細くなったプラスチック)の存在を実感することができました。

 今回の経験を糧に「拾う心より捨てない心」をたくさんの人に伝えていきます。(神奈川大学3年 藤城 千佳)