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>ID/パスワードを忘れた方はこちらから 8月14日から8月18日までの5日間、学生24名、事務局員1名の計25名が参加しました。この活動は、熊野市特有の各地域のお盆文化について注目し、理解を深め、学生が感じたままに発信することを目的としました。
今回、育生町、大泊町、新鹿町、須野町の4つのエリアに分かれて活動しました。本レポートでは広報担当者が行った地域である、育生町と大泊町を中心に報告します。
育生町に行ったグループでは、8月14日の夜にお盆文化である「火とぼし」に参加させていただきました。初精霊の家から墓地までの道に、竹にろうそくを取り付けたものを設置します。その後墓地に向かって、ろうそく一つひとつに火を灯していきました。
静かな雰囲気の中、故人を送り出すこの行事に、子どもから高齢者まで様々な世代が参加していました。また、熊野市外から来た私たちをあたたかく迎え入れてくださっただけではなく、大切な行事にも関わらせていただきました。この行事を通して、地域の方々の繋がりの強さと、心あたたかさを感じました。
大泊町に行ったグループは、8月16日に大泊海水浴場で「灯籠焼き」を見学させていただきました。集まった街の人たちは、紙灯籠の前にある香炉に順番に線香を供えていきます。最後に灯篭に火をつけて燃やし、海の向こうにいるとされる故人を偲びました。時がゆっくり流れるような静かな雰囲気がありました。
少し足を伸ばして向かった遊木町では8月17日に、「追善花火」が打ち上げられました。七里御浜には大勢の人が集まり、大迫力の花火を楽しみました。花火は私たちと距離が近く、打ち上げる量も多かったので、迫力があって圧倒されました。熊野の自然と一体化した打ち上げ花火は美しさが一層まして感じられました。
熊野市には、上記のようなお盆行事を含む多くの文化伝統が継承されていますが、人手不足などの要因で運営が難しくなりつつある状況があります。そのようなお話を聞き、私たちは自分ごととして捉え、考えていく必要性を感じました。
お盆行事以外にも、各班様々な体験をしました。
育生町に行った班では、初日に出会った方々に紹介していただいた農業体験をしたり、大丹倉や尾川川、雨滝などに行ったりしました。
大泊町に行った班では、鬼ヶ城へ行ったり、遊覧船に乗ることで熊野の名所の海からしか見ることのできない姿を楽しんだりしました。
熊野市の雄大な自然を、五感を使った様々な形で体験することができました。
最終日は学生全員が集まり、それぞれの思う「熊野市の守りたいもの」について意見を交わしました。お盆行事や美しい景色を守りたいという意見もありましたが、「熊野市に住む地域の方々の心の暖かさ」を守り続けたいという意見が多くありました。慣れない地での生活で困難もあったなか、学生たちは地域の方々に助けていただき、そのホスピタリティに触れました。
現地での滞在は終わりましたが、引き続き熊野市のことを考え、SNSなどを通じての熊野市の魅力を発信していきます。