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11月近江八幡市オオバナミズキンバイ除去活動(2日目・最終日)

 11月17日に引き続き、20日・21日に滋賀県近江八幡市牧町の琵琶湖湖岸ヨシ植栽地にて除去活動を実施しました。20日は滋賀県庁5名、株式会社パスコの社員10名、IVUSA学生16名、事務局1名、合計32名、21日は滋賀県庁4名、IVUSA学生27名、事務局1名、卒業生1名、合計33名で、「熱意は人を動かし、社会を動かす」をモットーに特定外来生物オオバナミズキンバイ(以下オオバナ)の除去活動を実施しました。当日は、参加者全員の検温およびマスクの着用を徹底して活動しました。

 今回の活動場所である琵琶湖沿いの近江八幡市牧町のヨシ植栽地は、近年新たにオオバナの繁殖が確認された場所となっています。特に今回活動した場所は波当りが強く、オオバナが千切れて琵琶湖北部全域へ繁殖することが危惧されていました。そこで今回、ヨシ植栽地の湖岸に繁殖しているオオバナの早期除去を目的に活動を行いました。

 最終日の開会式では、滋賀県庁農政水産部水産課課長の二宮浩司さんから、「魚を増やすため何十年も前に整備したヨシ帯が今オオバナによって侵され、困っていたところを皆さんに助けていただいて本当に感謝しています。今日も一日どうぞ宜しくお願いいたします」と激励の挨拶をいただきました。

 午前の活動では、2箇所に分かれて緊急性の高いオオバナを除去していきました。各班で「除去」「袋詰め」「運搬」と役割分担し、お互い声をかけあいながら元気に活動を行いました。オオバナはわずかな根や茎からでも再生するため、「除去」する人たちの中でも、「根から抜く人」「ちぎれた茎や葉っぱを網ですくう人」に分かれて取り残しがないよう徹底的に除去しました。

 また、オオバナは水陸両生であるという厄介な特徴も持ち合わせているため、オオバナを引き上げ、袋に詰め、運搬する際はブルーシートを使い、また胴長に葉や茎がついていないか確認しあったりし注意深く作業を行いました。

 昼休憩ではしっかりと栄養補給をし、午後の活動に備えました。

 午後の活動では、午前と同様、2箇所に分かれて丁寧にオオバナを除去していきました。当初予定していた場所とは別に、さらにオオバナが繁殖している場所が見つかったため少し時間を延長させながらも無事除去し終えました。ただただオオバナを抜くだけでなく、似たような植物との見分け方を滋賀県庁の職員さんから教わったり、カエルやザリガニと出くわしたりと、自然と触れ合いながら楽しく活動しました。

 除去し袋詰めしたオオバナは湖岸緑地公園の集積場所まで参加者全員で協力して運搬しました。

 無事にオオバナの除去を終え、閉会式となりました。閉会式では、滋賀県庁琵琶湖環境部自然環境保全課の中井克樹から、「今回の作業現場は琵琶湖の中でも波当りの強い北湖であり、そこにオオバナが繁殖してきていたというのは緊急事態でした。そこを皆さんが最前線で除去してくださり、3日間できれいに全部取りきることができました。皆さんのお陰で琵琶湖が守られました。今後も是非宜しくお願いします。」とご挨拶をいただきました。

 最後は今回の活動のリーダーである平井悠空(立命館大学3年)から、「 今日の活動では勢いのいい男子たちが周りを巻き込んで現場を盛り上げていたり、頼りになる4回生とフレッシュな1.2回生の力が合わさったりしたおかげで成功したと思います 」という言葉と挨拶で締めくくり、今回の活動は無事終了しました。

 今回は14日、20日、21日の3日間の活動で、繁殖面積約110㎡、約1tのオオバナを除去することができました。

 今回初めて活動に参加するにあたって、事前勉強会や当日のオオバナの取り方、班ごとの役割の確認など、下準備から力を入れていることに驚きました。
 また、活動当日は運搬する時にオオバナがこぼれないようにブルーシートの上を歩いたり、水中に隠れているオオバナまで徹底除去したりと一つひとつの丁寧な作業内容にオオバナの非常に強い繁殖力と先輩方の強い使命感を感じさせられました。
 今後はボランティア活動を単純作業だと思わずに、その活動が生態系や漁師さんの暮らしにどのような貢献をできるかを考えながら様々な活動に参加しようと思いました。

 今回の活動でお世話になった関係者の皆さまに深く御礼申し上げます。(立命館大学1年 奥田 先葉)

※この事業は平和堂財団環境保全活動助成事業「夏原グラント」の助成を受けて実施しています。