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>ID/パスワードを忘れた方はこちらから6月27日に滋賀県守山市木浜町湖岸のヨシ植栽地にて、玉津小津漁業協同組合漁師14名、滋賀県庁水産課2名、認定NPO法人びわこ豊穣の郷3名、IVUSA学生25名、事務局1名、卒業生1名、合計46名で、特定外来生物オオバナミズキンバイ(以下オオバナ)の除去活動を実施しました。当日は、参加者全員の検温およびマスクの着用を徹底して活動しました。
今回の活動場所である琵琶湖沿いのヨシ植栽地は、魚や野鳥の住処となっています。また、ヨシには育成時に水中のリンや窒素を吸収して水を浄化する働きがあり、琵琶湖の生態系だけでなく水質の保全にも役立っています。
そのヨシ植栽地にオオバナが繁殖しており、それによって魚や野鳥の住処が奪われたり、水質が悪化したりすることが危惧されています。そこで今回、このヨシ植栽地に繁殖している外来水草の完全除去を目的に活動しました。
開会式では、玉津小津漁業協同組合の田中善秋組合長から「今日は若い方の力を借りて、オオバナを取って、取って、取りまくっていただきたいと思います。よろしくお願いします」とのお言葉をいただきました。
その後、午前9時より屋形船に乗り込み、活動場所であるヨシ植栽地へ向かいました。
午前の活動では、漁師さんや滋賀県職員の方々と連携し、暑さに負けず元気に活動しました。オオバナはわずかな根や茎からでも再生するため、再繁殖を防ぐためにオオバナを根こそぎ抜き、船に積み込んで行きました。こまめな水分補給も忘れません!
漁港では、漁師さん、認定NPO法人びわこ豊穣の郷の方々と船で運搬されたオオバナを引き上げ、乾燥させるための天日干し作業を進めました。
昼休憩には、午前の活動のふり返りを行い、午後に向けての改善点などを話し合いました。みんなのモチベーションが高まったところで、午後の活動を再開しました。
午後の活動では、引き続きオオバナを根こそぎ抜く作業に加えて、水面に浮かんでいるオオバナの茎や葉を網ですくい取る作業も並行して行いました。オオバナの再繁殖を防ぐため、取りこぼしがないように最後まで丁寧に除去しました。
15時に作業は終了し、15時半から閉会式を行いました。
閉会式では、滋賀県農政水産部水産課参事の酒井明久様から、「皆さん方の若い力と、50年ほど大先輩の漁師さんたちと一緒に活動できることは素晴らしいことで、今日はとても心洗われる気分で、嬉しく思います。皆さんにオオバナを駆除していただいた場所は、鮒やモロコの産卵場所で、オオバナにより本来の役割が果たしにくくなったところを、皆さんに助けていただいたということで、ヨシや魚たちも喜んでいると思います。本当にありがとうございました」とお話しいただきました。
閉会式後、漁協事務所で玉津小津漁業協働組合より鮒寿司とシジミの味噌汁をいただき、活動の疲れを癒しました。
最後に、今回の活動のリーダーである別所大暉(関西大学2年)から、「今日の活動は、”学生は微力だけど無力じゃない”ということがとても実感できる活動で、漁師さん、滋賀県職員さんと僕達の力で除去したオオバナの量をみて、マンパワーはすごいなと改めて感じました。また関係者の皆さま、ありがとうございました」という挨拶で締め括り、今回の活動は無事終了しました。
今回の活動で繁殖面積にして約1,000㎡、重量約20トンのオオバナを除去することができました。
今回の活動でお世話になった関係者の皆さまに深く御礼申し上げます。
これからもこのオオバナ除去活動を現地の方と共に継続させて、水環境のさらなる改善に努めたいと思います。加えて、一人ひとりが社会問題に関心をもち、またその当事者であることを自覚して、主体的に活動に取り組んでいきます。(大和大学 2年 石井 彩葉)
この事業は平和堂財団環境保全活動助成事業「夏原グラント」の助成を受けて実施しています。