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沖縄県戦没者遺骨収集活動2020春

 2020年2月19日から25日にかけて、沖縄県にて遺骨収集活動が実施され、学生77名、事務局員1名、一般参加者8名、OG1名の計87名が参加しました。

「先の大戦で亡くなられた戦没者やそのご遺族のために沖縄県で遺骨収集を行う。その上で、過去の真実に向き合い、戦争を経験された方々が少なくなる中で現在を生き、未来を創るものであることを知る。そして、どのように生き、何をすべきか考え、行動に移すきっかけとする」という目的を掲げ、平和関連施設見学や遺骨収集活動をしました。

 那覇空港に関西・関東の学生は集合後、宿泊施設で結団式をしました。
 そこでは、骨格概要や沖縄戦史を中心とした、活動で必要な知識が身に付いているかどうかのテストを実施しました。また、共に活動をする沖縄県内の学生の紹介もありました。

 平和関連施設見学では、平和祈念資料館、糸数アブチラガマ、魂魄の塔を巡りました。
 学生たちは、ガイドさんのお話を真剣に聞き、感じたこと、学んだことをノートに書き記していました。沖縄戦の事実に触れ、有意義な時間を過ごすことができました。

 活動3日目から6日目にかけて、活動前の勉強会や資料館やガマの中に実際に入り、感じたことや考えたことを胸に学生たちは遺骨収集活動に入りました。

 今年から新たな場所でも活動を始め、沖縄南方と中部の2つの現場に分かれました。
 初めは、壕の周りの整備を中心にご遺骨や遺留品の捜索が行われました。手榴弾の破片が実際に出てきて、学生たちは、この場所で戦争があったのだということを改めて実感し、一つひとつに想いを馳せながら真摯に取り組んでいる様子でした。

 学生は遺骨収集活動を終え、「これからも遺骨収集の活動に関わりたいと思う。自分たちが遺骨収集をする意味を終わった後に改めて考えていきたい」と語りました。

 また今回の活動では、地元の中高生による舞台である、肝高の阿麻和利を鑑賞させていただきました。
 鑑賞後は学生から「中高生とは思えない演技で迫力があった。心から感動した」という声が挙がりました。

 活動6日目の午後には平和祈念公園にて追悼式が行われました。亡くなられた方へのお悔やみや、未来を担うものとして、過去の真実と向き合い「どう生きるか」を胸に、学生一人ひとりが静かに祈りを捧げました。

 解団式では、隊全体でのミーティングや成果報告が行われました。学生たちは改めて今回感じたことや学んだことをふり返りました。

 最後に活動のリーダーである吉田静夏(跡見学園女子大学4年)から、「みなさんは貴重な経験をした。それをいろんな人に伝える行動をしてほしい。もっとたくさんの人が遺骨収集に関わってほしい」と挨拶がありました。

 7日間の活動で、学生たちは戦没者の方々やそのご遺族の方々と真摯に向き合い、過去の事実を間近に感じてきました。現在に生きる私たちは、その事実を未来に伝えていく役目があります。それぞれが感じたことや考えたことを忘れずにこれからに繋げていきます。(法政大学3年 岡田 遼太)