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十日町市での災害救援活動(雪原カーニバル中止のため)

 今回でIVUSA学生が参加するのは11回目となった「雪原カーニバルなかさと」では、雪原一面にスノーキャンドルが灯り、「幻想的な世界」を参加者皆で作り上げることができます。またその他にも郷土料理が楽しめる「食ののれん街」の出店が並んでいたり、日中は雪を楽しむイベントがあったりと盛りだくさんのイベントとなっています。今回は、IVUSAから150人が参加しました。

 12日に行われる予定であったこの「雪原カーニバルなかさと」の準備をするためキャンドルのカップ作りと会場での作業を行っていた、3月 11 日14 時 46 分頃、マグニチュード 9.0 の地震が東北地方太平洋沖で発生しました。

 東日本のあまりの被害の大きさに「雪原カーニバルなかさと2011」は中止という決断がくだされました。今回の活動はカーニバルの運営の手伝いをするだけではなく、IVUSA学生が考えた十日町市における新規事業を十日町市長の前でプレゼンするということも活動の1つとしてありました。今回プレゼンを行ったのは2つの班です。

 1つ目は「農家にくびったけ」というもので、各地の農家で課題となっていて十日町でも起きている結婚問題に注目し、定期的に嫁体験ツアーをおこない観光客を集めるとともに農家の嫁になることへの興味を持ってもらうという内容でした。


新規事業プランをプレゼンする学生。

 2つ目は「アートかまくら~十日町の大地を彩ろう~」というもので、こちらは冬の時期にやっかいなものとなっている雪を有効活用してかまくらをつくり、そこで露店を出すことや、実際にかまくらに泊まってみようというような内容のプレゼンを行いました。

 この学生が考えたプランに非常に興味を持っていただき、学生としても十日町市のことをより知れるきっかけとなり、これからも十日町市で一緒に活動が出来るような交流をすることができました。

 翌12日の早朝、3時59分頃、再び大きな地震が発生し、我々が宿泊していた十日町市でも震度6弱を記録しました。全員総合センターから支所へと避難し、余震が続く中での待機となりました。
 この日の活動は「雪原カーニバルなかさと」が中止になってしまったので、十日町市で雪国体験をする予定でしたが、中里地域のほとんどの方が利用しているスーパーが地震の影響でスプリンクラーが故障してしまい、浸水状態になってしまっていたので急遽除水のお手伝いをすることになりました。そのスーパーでは一部で天井が落ちていたり、ガラスが割れたりしている中で、スーパーの従業員の方とともに作業し、午前中だけでもほとんどの水を取り除くことが出来ました。


除水作業をする学生。

 最後にスーパーの方々に感謝の言葉をいただいた時には、何とも言えない温かい気持ちになり、「雪原カーニバルなかさと」は中止になってしまいましたが、十日町市に来ることが出来てよかったと感じました。

 今回私たちは被災者になってしまいましたが、中里の方々のためにこの活動ができたことは中里の方にとってもIVUSA学生にとってもプラスになることがたくさんあり、非常に貴重な体験をすることが出来たとともに、なにか大きな収穫が出来たのではないかと思います。

 来年こそはまた「雪原カーニバルなかさと」が開催出来ることを心から願っています。(法政大学2年 稲津 大周)


【プロジェクトリーダーより】
 今回は地震により、プロジェクトの2日目に予定していたカーニバルは中止になりました。
 しかし、2日目に中里の方々の多くが利用されているスーパーでのボランティア活動を行いました。作業は水を掻き出す作業でした。作業終了後、スーパーの方々から温かい言葉をいただき、別の形でしたが中里の方々の力になれたことが非常に嬉しかったです。

 また今回は、中里に対するビジネスプランとして「未来プラン」というものを提案させていただきました。当日は十日町市長に直接プレゼンテーションができ、高い評価をいただきました。今回ビジネスプランを提案させていただき、社会へ挑戦出来る場があると実感しました。
 私は参加した全参加者へ、今回経験したことを過去のことにせず、今後のIVUSAでの活動や特に災害救援などには必ず活かしてほしいと思っています。

 私たちIVUSAから日本を元気にしましょう!(東京家政大学4年 内山 果菜子)