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千葉県印旛沼クリーン大作戦

 6月8日に千葉県八千代市桑納川にて、学生26名、事務局員1名で印旛沼クリーン大作戦を実施しました。

 活動場所である印旛沼は、観賞用に持ち込まれたナガエツルノゲイトウが大幅に繁茂し、それにより生態系への悪影響を及ぼす恐れがあると言われています。

 また、この植物が繁茂することにより、揚排水機場等でスクリーンや防塵機を詰まらせ、機能低下や故障の原因にもなり、その結果洪水を引き起こすといったリスクがあります。

 昔は近隣住民にとって身近な沼であった印旛沼でしたが、今では日本一汚い沼とされています。「そんな印旛沼をきれいにしたい」という千葉県に住む学生の想いから、この活動は始まりました。

 私たちIVUSAの学生と関係者の方々で、この桑納川で継続的にナガエツルノゲイトウの除去作業を行っています。

 当日の朝、桑納川公園にて開会式が行われました。

 開会式では印旛沼流域水循環健全化会議の生態系ワーキング座長で東邦大学教授の長谷川雅美さんから、「4年目を迎えたこの活動が新たな一歩を踏み出すことを踏まえ、印旛沼について多面的に知る機会にしてほしい」と激励していただきました。
 続いて千葉県県土整備部河川環境課の山口さん、そして千葉県八千代市市長の服部さんより激励のご挨拶を頂きました。

 その後、一日の流れを関係者の方より説明していただき、作業を開始しました。IVUSAの学生だけでなく、中央学院大学の先生や学生、八千代市長をはじめとする市や県の職員の方々、揚排水機場の方々、印旛沼に関係する企業の方々にもご参加頂きました。様々な団体の方々が入り交じり計110名ほどが4つの班に分かれて作業しました。

 今回も桑納川に浮かぶナガエツルノゲイトウを取りきる作業でした。各班ともIVUSAの学生を中心に皆様と共に臨機応変に作業することができました。

 前日、当日と雨模様ではありましたが、無事に時間いっぱい作業に取り組み、4時間の作業で約2.8トンのナガエツルノゲイトウを駆除することができました。

活動前

活動後

 作業終了後、やちよ農業交流センターにて関係者の方々と事後勉強会を行いました。

 事後勉強会では作業を行った班ごとに分かれてディスカッションを行いました。鹿島川土地改良区の高橋さんからは「外来種の問題で頭を抱えるのは一部の人であり、あまり表立って取り沙汰されることは少ないが、今回のようにマスコミに取り上げてもらう事ができれば、活動はさらに変わっていくのではないか」との意見を頂きました。

 また、中央学院大学の林先生からは「地元の方々を沢山呼ばないといけないと感じた」、学生の皆さんからは「動きにまとまりがあった。IVUSAの学生が話しかけてくれたので参加しやすかった」などの意見を頂くことができました。
 その他には「ナガエツルノゲイトウをどの程度まで駆除するべきか。完全に駆除をしなくても治水リスクは保たれる。効率よくナガエツルノゲイトウの繁茂を制御できないか」といった外来種との関わり方を見直す画期的な意見も挙がりました。
 多種多様な意見が挙がり、今後の活動への想像をふくらませました。

 最後になりましたが、過去3年間の活動により、ナガエツルノゲイトウがもたらす治水リスクは減少しつつあり、諸先輩方をはじめとする私たち学生、そして関係者の方々とこれまで行ってきた活動が意味のあるものであったと感じました。
 この活動に多大なご協力をいただいている行政、団体、企業、地元住民の皆様に深く感謝申し上げます。
 今年の夏の活動をはじめとして、今後ともよろしくお願いいたします。(中央大学3年 星太貴)