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カンボジア子ども教育支援活動

 2月28日から3月10日までカンボジア子ども教育支援活動を実施し、学生53名、事務局員1名、アシスタント1名が参加しました。

 今回の活動は、“終わらない夢”というコンセプトのもと、「想いの連鎖を起こし、モノを超える未来を生み出す」という目的で実施されました。

 活動2日目はまずキリングフィールド、トゥールスレン博物館を訪れました。ポル・ポト政権の大量虐殺が行われた場に足を踏み入れ、あまりの残酷さに言葉を失いました。

 午後は、活動としては初となる在カンボジア日本大使館へ表敬訪問しました。カンボジアの教育や環境・衛生問題や現状について幅広くお聞きしました。夜には、私たちのサポートや通訳をしてくれるカンボジア学生8名と合流しました。

 3日目は、コンポンチャム州にあるメイソーチュライ中高一貫校を訪れました。ここでは文化交流を中心とした企画を行いました。未来のカンボジアがどうなってほしいかを折り紙に書き、鶴を折り、最後に全員の鶴を繋げて千羽鶴にしました。子どもたちの夢に溢れた意見を聞き、私たちも感銘を受けました。

 4日目は、2008年の第1次隊で建設したコンポンチャム州にあるプレイコイ小学校を訪問しました。ここでは、自分の夢について考え、それを本として形に残し、実現するための第一歩にするための企画を行いました。

 5日目は、2012年の5次隊で建設したロカートム小学校を訪問しました。ロカートム小学校では、紙で夢を考えるモザイクアートを実施しました。
 クラスごとに色紙に自分の夢を書き、各クラスでブロックに分かれた模造紙に色紙を貼っていき、繋ぎ合わせて世界地図が完成するというものです。私たち学生も夢を発表し、改めて夢を持ち、追いかけることの素晴らしさを感じました。それから、次回の学校建設予定候補地であるチョンコ村へ移動しました。

 6日目は、次回の学校建設予定候補地であるチョンコ村の方々との交流や翌日に実施する運動会の企画の準備や練習を行いました。次の日は運動会本番が行われ、子どもたちは全競技に一生懸命取り組み、私たちも元気と笑顔をもらいました。

 8日目は、班に分かれて村のお宅を回り、ヒアリングをしました。チョンコ村では学校へ行くために船に乗り川を渡らなければならない方もおり、この村に小学校が求められていることを再確認しました。
 またチョンコ村滞在最終日であったため、村の方々とお別れの挨拶をしました。小学校建設で再び戻ってきたいという気持ちを心に留め、村をあとにしました。

 9日目の午前はプノンペン市内のスラム街を訪問し、教育問題とは違う視点でカンボジアの現状を知りました。

 そして午後はイオンモールへ行き、日本との違いを感じました。夜はこれまでの活動でお世話になったカンボジアの学生やカウンターパートのKHJ社長のフン・シンホンさんをお招きし、同窓会を開催しました。

 最終日は、セントラルマーケットへ行き自由行動をしてからカンボジア学生や現地スタッフの方とのお別れ会をしました。

 今回の活動が、今後の活動に向けてさらに発展するようこれからも努力していきます。(龍谷大学2年 室谷 亜衣子)

【プロジェクトマネージャーより】
 今回の活動は昨年同様、スタディツアーの形で活動を実施しました。一年間を通して学校建設に向け、資金調達に取り組んできましたが今年度の建設活動実現には至りませんでした。「学校」という形としては残すことができませんでしたが、モノ(学校)を超える未来(価値)を生み出す活動を目指して学生一同活動を行ってきました。

 スタディツアー、大使館表敬訪問、各小学校での企画、ホームステイ、大運動会などを通じて現地に行かないと分からないこと、感じられないこと、生まれない繋がり、出会えない人、経験したから伝えられること。これら全てを得ることができました。

 そして私たちが実際に現地を訪れ、交流することでカンボジアの子どもたちに学校というモノを超える価値を生み出せたのではないかと思います。

 この活動にご協力頂いた全ての皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。(國學院大学4年 伊勢 尚悟)