大学生会員に、大きく分けて3つの会員区分があります。新規会員や活動に参加することがメインの「メンバー会員」、活動やクラブの運営に主体的に関わる「スタッフ会員」、スタッフ会員をマネジメントし、より中心的に運営に関わる「学生役員」です。基本的にこの3つの会員区分ごとに研修があり、主なものをご紹介します。
メンバー会員向け
○スタートアップ研修
入会後、最初に受講していただく研修です。IVUSA会員として活動に参加するにあたり、最低限必要な心構えや知識を学びます。具体的には、近年世界的に取り組まれているSDGs(持続可能な開発目標 Sustainable Development Goals)とIVUSAの活動の関連性や、誰しもが身につけるべき基本的なリスクマネジメントについて学びます。
○時事問題勉強会
夏季休暇や春期休暇中に行われる活動に参加する会員に受講していただいており、活動分野ごとに4種類(国際協力、環境保護、地域活性化、子どもの教育支援)の勉強会があります。自分たちが生きている社会がどのような課題を抱えているのかを知るとともに、IVUSAが行っている活動の社会的背景を学びながら課題解決のために自分たちに何ができるかを考える場を提供しています。
スタッフ会員向け
○スタッフ研修
スタッフ会員として必要な心構えやスキルについて学びます。具体的には、組織運営に必要なマネジメントスキルや、多様な人と円滑にコミュニケーションをとるためのコミュニケーションスキル等について学びます。
○実務研修
スタッフ会員は、自分が希望する様々な役職にチャレンジすることができます。例えば、最小のコミュニティである班を運営する班長、活動の様子等を発信する広報、クラブの資金を管理する会計、活動時に欠かせない移動・食事・資器材管理をするロジスティクスなどがあります。実務研修では、役職ごとに最低限必要な知識やスキルについて学びます。
役員向け
○マネジメント研修
活動の実施や、クラブの運営に必要となる基本的な考え方や、人・物・金・情報といった要素をどのようにマネジメントしていくかを学び、チームで仕事をする際に必要となるマネジメント能力を養います。
研修受講者の声
IVUSAでの経験が社会人生活にどのように活かされているか、OB・OGにインタビューしました。
桝鏡 今日子さん 2017年卒
私がIVUSAで得たものはコミュニケーション力です。それは「場を盛り上げる」意味ではなく「誰とでも意思疎通を図れる」という意味です。
IVUSAではボランティアの活動内容を学生主体で企画します。集まったメンバーは日本全国にいる超個性的な大学生ですから、まとめ上げるのは大変です。現地の課題解決が目的なので、自己満足になっていないか?全員が安全に活動できるか?など、それぞれの意見を聞いて話し合って、入念に準備します。活動当日、現場で全員の力を合わせるためには必要なことです。
私は現在営業職をしていますが、ほとんどが交渉と調整です。経歴や立場が違う人たちと仕事をするのは凄く苦労します。その中で必要なのは、誠実に向き合うコミュニケーションの力。私はIVUSAの4年間でその力を鍛えられました。
樋口 誠治さん 2017年卒
IVUSAで学んだことは人の心に寄り添うことです。私が学生時代、災害救援の活動に参加している中でボランティアに来た人に対して、「大丈夫だから…」と遠慮をし、依頼を諦めてしまう方をよく目にしました。 そういった際に被災者の方を自分の家族と思い、コミュニュケーションを密にとることで悩みごとを伺いつつ、寄り添った支援を行うことができ、笑顔になっていただくことがありました。
この経験は今の仕事をする中で非常に活きています。以前は営業職、現在は事務職をやっていますが、営業ではただものを売る以上に、お客様が求めているものを引き出し、売上を上げていく必要があります。事務職においても、他の方をサポートするべく会社に足りないものや制度を作り上げるために真意を引き出す必要があります。
こうして、様々な仕事に対応できているのも学生時代、様々な価値観を持つボランティア先の方々、全国の仲間たちと出会い、人の心に寄り添う姿勢を学べたからだと思います。