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第9次中国緑化プロジェクト

 2月29日(水)から3月9日(金)までの10日間、中国の北にある建平県で植林活動を行いました。当時予定していた陝西省華陰市での活動は現地が洪水のため立ち入りが難しく、急遽場所を変えての活動となりました。
 今回の活動はIVUSA学生42名と事務局員1名、通訳の方、現地の林業局の方、交流会に参加した中学生・高校生・教員の方々など総勢600名での活動を行いました。植林の本数は約300本です。

セレモニーで木を植えている場面。

■引き継がれた3ヵ年計画と第一歩となる今
 IVUSA は2004年より日中緑化交流基金の助成を受け、現地カウンターパートである中国青年国際人材交流中心と計画を進めていきました。6ヵ年事業として陝西省渭南市潼関県にて計約710haの植林、緑化作業を行いました。
 その実績が認められ、日中緑化交流基金の助成を継続して受けることとなり3ヵ年事業として陝西省華陰市で活動が行われました。2010年度から2011年度までの実績として約200haの植林を行いました。3年目に当たるのが今回の9次隊でしたが、上記の理由により、急きょ建平県へ場所を変更しました。
建平県での活動は初めてで、9次隊が第一回目の活動となりました。 最初は不安がありましたが、現地の方々が暖かく迎えてくださったおかげで不安はいつの間にか消えていました。

作業現場での一枚。

■大地に足を踏み入れる
 今回の活動場所は山の上にあり、作業の4日間のうち最初の3日間はひたすら穴を掘り、土を耕し、穴の周りにクレーターを作る作業を行っていました。この作業は木を植える際に土台となるやわらかい土を作るためのものでとても大切な作業となります。
またクレーターは穴に入れた水が斜面に流れ出ないよう防ぐための植林活動の基礎作業と言えます。この二つをしっかり行わないと、植えた木はすぐに枯れてしまうため、隊員は丁寧に作業を行っていました。
 作業4日目念願の木を植えることができました。木の種類はコノテカシワです。葉が手の形に見えることからこの名前が付いたようです。中国語で頑張れという意味の「加油」(ジャーヨー)と「エッサ」という掛け声をかけながら一本一本倒れないように植えていきました。
1年間のうち私たちが関われたのは4日間。その後木を管理して下さるのは林業局の方です。4日間しかないからこそ一日を無駄にしたくはないという気持ちが芽生え、日に日に隊の一体感が生まれてきました。

中学校での交流会。

■国を超えた交流
 今回の活動では2つの学校を見学しに行きました。実際足を踏み入れることで日本の学校との違いが見え大変興味深い体験となりました。建平県を出る8日目の夜には約500人の中国人学生に迎えられ、中国の学生主催による大交流会が行われ共に歌と踊りなどを披露し楽しい時間を過ごしました。

建平を出る最終日でホテルで行った交流会での一枚。
「人への感謝を忘れない」
 これが今回の中国隊で一番感じたことです。人から人へ引き継がれた隊。それをまた来期の後輩へと引き継ぐ。そこで生まれた絆はとても強いと感じました。洪水で活動自体が無くなるかもしれないと言われ不安はありました。しかし沢山の方々が今回の中国隊を作る上で関わり、サポートして下さったおかげで無事に活動を終えることができました。今があるのは成功させたいという人がいるから。その方々への感謝は忘れてはいけないと思いました。
 9年間の絆。新たに今回出会えた方々との関係がこれからも続くことを願います。(フェリス女学院大学4年 平 はるか)

建平を出発する日のお別れの場面。

【参加大学】
関西大学、国士舘大学、滋賀大学、聖心女子大学、専修大学、中央大学、同志社大学、東洋大学、日本大学、明治大学、フェリス女学院大学、法政大学、立命館大学、流通経済大学、龍谷大学(50音順)
【協力】
中国青年国際人材交流中心(現地カウンターパート)
【助成】
日中緑化交流基金(小渕基金)
【協賛】
株式会社たねや、株式会社もち吉、トップ製菓株式会社、株式会社聖護院八ツ橋、株式会社マスヤ、山芳製菓株式会社