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長野県北信地域森林整備活動

 8月4日から7日までの4日間、学生76名、事務局員2名で長野県北信地域森林整備活動を実施しました。

 日本国内の林業の需要の低下、林業に携わる人の減少、虫の被害による立ち枯れや倒木の放置、成長を妨げる植物の繁殖、進まない間伐、治山事業終了後の管理の厳しさなど森林は様々な課題を抱えています。
 その結果、森林本来の機能を果たせなくなり、土砂災害などの自然災害に繋がっていきます。

 この現状を受けて、長野県信濃町出身の学生の「地元の森を守りたい」という夢からこの活動は始まりました。

 4回目となる今回の活動では、前回の活動で行った地域の方との提案会で出た意見から、これまで3年間かけて整備をしてきた信濃町樅ヶ崎県有林で二次利用イベント「ウォークラリー~森のワクワク再発見~」を実施しました。そして、それを通じて人と森の繋がりを作ることを目指して活動しました。

 1日目の活動はイベントの会場である信濃町樅ヶ崎県有林で、次の日に実施するイベントのウォークラリーで利用する道を整備しました。

 2日目の活動は、朝からイベントの準備をし、13時開場の時間までそれぞれが出来る最大限の力を発揮して活動をしました。

 13時になると来場者の方がお見えになり、ウォークラリーのチームと木工工作のチーム、看板作製のチームに分かれて活動しました。

 イベントに参加してくれた子どもからは、「ウォークラリーの企画が一番楽しかった」という声を聞きました。森林に触れながら、楽しく長野や森林について学ぶことが出来たようでした。

 イベント終了後に、古間体育館をお借りして開いた交流会には、イベントへ参加してくれた方や、今回の活動にご協力していただいた方が参加してくださりました。交流会では、イベントの感想や活動について話し合ったり、ビンゴゲームをしたりしました。楽しくもとてもためになる時間となりました。

 3日目の活動は、長野県中野市柳沢地区にある雨が降った際に水や土砂を流すための水路や砂防ダムの土砂を除去したり草を刈ったりする作業をしました。

 長野県林務部の方をはじめとした、周辺地域の方々計9名の方にも活動に参加していただき、活動中や昼食時などコミュニケーションを取りながら作業を通じて交流することが出来ました。

 全ての範囲を整備することはできませんでしたが、最後まで全員が持てる力を出しきりました。
 全員が同じ場所で声を掛け合い全力で作業する姿にチームの団結力も見えました。「森を守りたい」という想いから始まったこの活動の通り、森とその周辺に住む人たちの生活を少しでも守ることに繋がりました。

 4日目の活動は、4日間お世話になった宿舎を清掃し、野尻湖体育館で学生間のミーティングを行いました。ミーティングでは2日目に行った二次利用イベントの反省やその改善点などを出し合ったり、今回の活動がこれからの長野北信地域森林整備活動にどのような形で繋がっていくのかを考えたりしました。
 ミーティングを終え、関西と関東に分かれてバスへ乗り込み、今回の活動は終了となりました。

 今回の活動は今までの活動と違い、森を守るためにIVUSAだけではなく、他の人にも森林を取り巻く環境問題に関心を持ってもらうために企画を実施しました。
 森を守るために私たちに何が出来るのかを考え、これからも活動に取り組んでいきます。(龍谷大学3年 乾 有弥)

【プロジェクトリーダーより】
 森林整備するだけでは森は守れない。僕たち学生が年に一度訪れて作業するだけでは、森を守ることはできない。
より多くの人たちに森に対して、環境問題に対して、興味・関心を持ってもらうという、「人と森の繋がりの輪」をつくることを目的として活動しました。

 今回は過去3年間整備し続けた樅ヶ崎県有林で、地域の小中学生を対象としたウォークラリーイベントを実施しました。クイズや木工工作などのコンテンツを通して、子どもたちは楽しみながらも森に対して親近感を抱き、またその後の交流会でも、子どもたちや、保護者の方々からも、また来年も行きたいとの声をいただきました。

 ただ整備するだけなら僕たちが行く価値は見いだせないですが、学生ならではの若さと元気を少しでも現地に置いてくることができたと思います。

 最後になりますが、この活動が実施できたのもたくさんの方々のご協力、ご支援があってのことでした。ありがとうございました。(法政大学3年 橋本 航志)