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岡山県備前市日生諸島活性化活動

 9月15日から18日にかけて、岡山県備前市日生町にて地域活性化活動を実施し、学生97名、事務局2名が参加しました。

 日生諸島は、2015年4月に本土と鹿久居島をつなぐ橋が架かったことにより、本土から車での移動が可能となりました。橋の開通を機に、瀬戸内海ならではの景観や自然の恵み、観光資源のさらなる有効活用が課題となっています。

 8回目を迎える本活動では、「住民参加型の里海のテーマパーク」実現に向けて、オリーブ植樹予定地の整備活動や島内の看板のリニューアルに関する調査活動、備前市出身の造形作家と協働でのアート作品制作などをしました。
 また、本協会と備前市が今後も連携し、地域の課題に対応するため包括連携協定を締結しました。

 前回の活動から備前市農政水産課が事務局を務める備前市里海里山ブランド推進協議会 with ICM(本協会も観光戦略部会へ所属)と協働で、日生諸島の頭島にてオリーブのブランド化に取り組んでいます。
 3日間を通して前回植樹したオリーブ畑の雑草抜きに加え、来春オリーブ植樹予定地の耕作放棄地の整備をしました。

 別のグループでは備前市出身の造形作家と協働でのアート作品制作に取り掛かりました。

 夜には、頭島町内会主催の「頭島あかりまつり」の設営や運営補助をしました。会場は町民の方々がつくった灯籠の優しいひかりを背景として、ステージ発表や地域で採れた野菜を用いた露店などが並びました。地域住民の方々と学生たちは交流を深め、終始活気が溢れていました。

 2日目と3日目には、島内の新たな看板設置のための調査活動も行いました。頭島に訪れた人が観光しやすいような統一感のある看板を設置することが目的です。

 学生たちは島を散策しながら、新たな看板の設置場所を地図上に記しながら調査しました。その結果をもとに、新たな看板のコンセプトやデザイン案を話し合い、活動後に看板案の企画書を備前市に提出する予定です。

 他にも、頭島グラウンドゴルフ場に、装飾したバーベキュー窯の設置、休憩場に日生の美しい里海をイメージした粘土レリーフや外輪海岸の砂浜で収集した漂流物を瓶詰した展示物を飾りました。

 今後、このバーベキュー場は日生諸島の新たな観光資源の活用を目指しています。

 また、4日目の午後に行われる活動報告会の準備を行いました。事前から住民の方へ本協会の活動をわかりやすく伝えるために試行錯誤し、報告会への準備を進めました。

 3日目の午後はそれぞれの場所で作業していた学生たちがオリーブ整備地に集まり、3日間行ってきた延べ約6,000㎡の耕作放棄地の整備を終えました。学生たちは来春のオリーブ植樹への期待に胸を膨らませました。

 4日目には、本協会と備前市が今後も連携し、地域の課題に対応するため包括連携協定の締結式が執り行われました。備前市からは田原隆雄市長が、本協会からは下村誠代表理事が出席し、協定書に署名しました。
 締結式の中で、田原隆雄市長から「これからも学生の若い力で日生を元気にしてほしい」と挨拶がありました。

 締結式後、活動報告会を行いました。本協会の概要や、すでに協定を締結した地域での活動紹介や本活動の紹介をしました。多くの地域住民の方にお越しいただき、本協会について理解を深めていただく機会となりました。

 本活動は、協定締結により「住民参加型の里海のテーマパークをつくる」という目的達成に向け、大きく前進した活動となりました。これからも、日生諸島の地域活性化について、学生と地域住民の方で協力して活動していきます。(立命館大学2年 橋谷 瑞生)

【プロジェクトマネージャーより】
 今回、「包括連携協定」の締結を通して、日生の未来を考えることができました。本活動で掲げている「住民参加型の里海のテーマパークをつくる」という目的は、ただテーマパークを作るというものではありません。
 学生と地域住民の方が共に手を取り合って「住民参加」による日生の活性化に取り組んでいます。今回はそのための大きな一歩になりました。

 少しずつではありますが、本活動は一回目の活動から着実に前進しています。素晴らしい里海の魅力を通して今後も日生のこれからを考えていきたいと思います。

 この活動でご協力いただいた関係者の皆様に感謝申し上げます。(関西大学4年 今石 卓弥)