また来よう、関川
新潟県岩船郡関川村、人口7,000人のこの村は、日本全国で市町村合併が進む中、「小さくともきらりと光る村」というスローガンを掲げ、合併せず村独自で運営していくことを決めました。
IVUSAでは、「ぜひ自分の故郷に貢献したい」という関川村出身の学生の夢企画から関川村での活動が実現し、5回目からはギネス認定の大蛇神輿を担がせていただくようになり、村の方との交流を通じて一緒にお祭りを盛り上げてきました。
8回目となる今回は「また来よう、関川」というコンセプトの元、8月26日から29日までの4日間、学生、事務局、OBOG合わせて181名が、活動を存分に村の方々と楽しみ、将来的に「IVUSA」としてではなく「個人」として村を訪れ続けるビジョンを掲げ活動しました。
関川村に到着して早々、お忙しい中、多くの村の方に出迎えていただき、村長の「おかえりなさい」という言葉からこの活動は始まりました。
今年もギネス認定の大蛇を一緒に担がせていただいたり、よさこいを披露させていただいたりすることで運営のお手伝いをさせていただきました。
お祭りでは、IVUSAブースを設けさせていただき、オリジナルの関川手ぬぐいやストラップ、Tシャツなどを販売しました。
昨年も活動に参加した学生のことを憶えていてくれた子どもがいたり、村の方と仲良く肩を組んで大蛇を担いだりと、温かさのなかで活動することができました。
お祭りで担いだ大蛇の様子。
その日の夜は、村の方を招いての大交流会を行い、約100名の村民の方に来場していただき、大いに盛り上がりました。
交流会の様子。
また大したもん蛇祭りのお手伝いの他にも様々な活動を行いました。
○関川村幼稚園透明性確保プロジェクト
村の幼稚園に伺い、園内の窓ふきや、学生と園児が本気で遊び、楽しく時を過ごしました。
○新潟県から地球環境を考える苔採りプロジェクト
株式会社セタ様にご協力いただき、温暖化防止やCO2削減に効果のある苔を一緒に採らせていただきました。屋根や壁にこの苔を使用することにより、真夏の室温は、8度程変化があるようです。参加学生も、地域活性化のビジネスや地球環境を考えるきっかけになりました。
最終日には、未来につながる企画として参加学生全員がお世話になった関川村の方へ書いたラブレターを村長にお渡ししました。
今回の活動に対して村長から、100人近い村民が参加する交流会に対しての感謝と、関川村を大学キャンパスのような使い方が出来ないだろうか、大学の人文・自然・行政など研究のフィールドとして村を使ってほしい、青春の中の色濃いページの1ページとして関川の活動を残してほしいというご挨拶をいただきました。
そして、村長の「いってらっしゃい」の言葉で、私たちは関川村を後にしました。
関川村には、自分たちの愛する村を何とかしたいという強い思い、その人々の温かさが存在しています。そんな村の方のため、自分たちのために、この4日間学生の持つ若さと元気を存分に活かして活動することができました。
過疎化や少子高齢化などの問題に対しては、4日間の活動だけでは何も変わってないかもしれません。しかし、今回の活動を通じて、参加者の96%の学生が、また来たいと思ったようです。
「また、来よう」そのような一人ひとりの想いが、次につながる地域活性の大きな一歩なのかもしれません。(法政大学4年 岸 春佳)
【プロジェクト・リーダーより】
今回、「また来よう、関川」のコンセプトを掲げ、プロジェクトに取り組んできました。
4日間を通して参加者のうち8割はコンセプトに共感できたのではないかと思います。
毎年活動に関わっていくにつれて、活動をどれだけ村の方々に支えられていたか感じ、本当に感謝の気持ちで胸がいっぱいです。
私たちができるのは関川を「夏の思い出」で終わらせるのではなく、「毎年の行事=里帰り=第2のふるさと」として大勢で村に訪れ続けることだと思います。
今後の課題は、今回できた繋がりを繋げつづけること。そして村に依存しない活動にすることです。
活動にご協力いただいた皆様に感謝いたします。ありがとうございました。(法政大学4年 嵯峨 奈都美)
各メディアにて大したもん蛇祭りの様子が紹介されました。
8月29日付「朝日新聞」
9月5日付「日本農業新聞」
主催:特定非営利活動法人 国際ボランティア学生協会
共催:新潟県関川村村役場
協力:関川村村役場、関川村役場IVUSAサポーターズチーム、関川村おりのの会