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第5回オオバナミズキンバイ除去大作戦に参加しました

 6月28日に滋賀県守山市赤野井湾にてオオバナミズキンバイ除去活動が行われ、IVUSA学生53人を含む240人が参加しました。この活動はオオバナミズキンバイ除去プロジェクト主催で行われ、2013年10月に行われた1回目の活動から数えて5回目となる除去活動です。

 オオバナミズキンバイは、2009年に滋賀県守山市赤野井湾で初めて発見された中南米原産の外来水生植物です。5年間で1100倍に拡大する繁殖力を持っており、琵琶湖南部一帯で確認されています。2014年6月には環境省から特定外来生物に認定され、赤潮やブラックバスと並んで、琵琶湖の生態系を脅かす新たな環境問題となっており、行政、地域、NPO、漁協、企業、学生が一体となってオオバナミズキンバイの根絶に向けて取り組んでいかなくてはなりません。
 
 開会式では、宮本和宏守山市長と武村展英衆議院議員、岩佐弘明滋賀県議会議員、下村勲滋賀県議会議員にお越しいただきました。

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開会式

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宮本和宏守山市長からのご挨拶

 宮本和宏市長からは、「本日はオオバナミズキンバイを駆除しようということで、このように240名もの皆さんがお集まりいただき、本当に心から感謝し申し上げます。小雨の降る天候の中ですが、母なる湖を守るために一緒に頑張りましょう」との激励の言葉をいただきました。

 午前は参加者と共に新守山川の上流と下流、内湖ヨシ群落、赤野井湾漁港の4つの現場に分かれて作業が行われました。

 川に繁殖しているオオバナミズキンバイは、水の流れによって琵琶湖へ拡散する可能性が高いため、今回の作業現場となりました。

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新守山川上流での作業

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新守山川下流での作業

 ヨシ群落では胴長を履いての作業が行われ、それより水深の深いところは漁船に乗っての作業となりました。

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ヨシ群落での胴長靴を履いての作業

 引き揚げられたオオバナミズキンバイは赤野井漁港に運ばれ、乾燥させるために広げました。

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漁港での広げている作業

 お昼はパンが配膳され、参加者はお話をしながら楽しくいただきました。

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昼食の様子

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ミーティングの様子

 午後から玉津小津漁業協同組合とIVUSAでヨシ群落と新守山川下流で除去作業を行いました。
 胴長靴を履きヨシ群落内でオオバナミズキンバイを除去するチーム、船での運搬チーム、漁港でオオバナミズキンバイを広げるチームに分かれて作業を行いました。

 ヨシ群落ではオオバナミズキンバイがヨシの周りを埋め尽くしています。これによりヨシの芽吹きを抑えられヨシの成長を阻害し、また魚が産卵のため近づくことができないという問題が発生しています。梅雨の蒸し暑い天候の中でしたが、声を掛け合いながら元気よくオオバナミズキンバイの除去を行いました。

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ヨシ群落内での作業

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漁船への積み込み作業

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漁港へ引き揚げています

 新守山川下流では目標としていた群落の除去が終わりました。

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作業前

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作業後

 実際にヨシ群落に入ってみると、オオバナミズキンバイの量はまだまだ多く、まだまだ人手が必要であると痛感しました。
 乾燥場所の赤野井漁港は引き揚げたオオバナミズキンバイで埋め尽くされていました。

 今回の活動では、重さにして約5トンものオオバナミズキンバイを除去することができました。この4月に新しく入ったメンバーも数多く参加しており、彼らにとって初めてのオオバナミズキンバイ除去活動でした。そのため、この活動に参加したことをきっかけとして琵琶湖で起こっている環境問題を初めて知ったという声が多く聞かれました。そして、実際に自ら体を動かしてオオバナミズキンバイの除去活動を行うことにより、多くの隊員がこの問題の重大さを身に染みて感じることができました。
 実際に参加した隊員の中には、この問題をより多くの人に知ってもらうことが大切なことだと実感し、自ら大学でもこの問題を周囲に伝えていきたいと意気込みを語ってくれる人もいました。
 今後もオオバナミズキンバイの完全除去に向けて活動していきます。
 最後になりましたが、この活動にご協力いただいた全ての方々に感謝いたします。今後ともご協力よろしくお願いいたします。(立命館大学3年 中島 千空、立命館大学2年 久住 和也、関西大学2年 松葉 祐樹、関西大学2年 平石 萌)

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集合写真

【プロジェクトリーダーより】
 昨年度の最大生育面積は約15万7,000平方メートルにまで広げていたオオバナミズキンバイ。そんなオオバナミズキンバイも積極的な除去活動および、昨年9月より始まった県による機械除去が功を奏し、本年度初めには約4万6,300平方メートルにまで減少しており、オオバナミズキンバイ問題は解決に向けて大きく歩みを進めている状況です。
 これからは重機が入れないような場所での、人力による定期的な除去作業と、オオバナミズキンバイを拡散させないための監視を続けられる体制が不可欠です。

 我々IVUSAは今年9月11日から3日間、学生500人による除去活動を琵琶湖南部全域で行います。オオバナミズキンバイ完全除去を目指して1年生から4年生まで一致団結してオオバナミズキンバイに立ち向かいます。それと共に、地域の皆様とも一致団結してオオバナミズキンバイの問題解決に向かって取り組むことで、地域との連携をさらに強化していきたいと考えております。 今回活動に関わってくださった皆様、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。(立命館大学2年 里村 修造)

【協力団体】
主催:オオバナミズキンバイ除去プロジェクト
滋賀県、守山市、認定NPO法人びわこ穣の郷(事務局)、玉津小津漁業協同組合、新守山川を美しくする会、滋賀カウンセラー協会、玉津小津学区、滋賀銀行、積水化成品工業

※この活動は平和堂財団環境保全活動助成事業「夏原グラント」の助成を受けて実施しています。