NPO法人国際ボランティア学生協会公式ウェブサイト

会員の方はこちらから

>ID/パスワードを忘れた方はこちらから



同志社大学京田辺キャンパスクラブが京田辺市から委託を受け、教育支援事業を始めました

 同志社大学京田辺キャンパスクラブでは、毎週火曜日と木曜日の18時から20時、商店街のテナントを使い、京都府京田辺市在住の生活保護世帯の子どもに対して市役所との提携のもと今年の9月から教育支援事業を行っています。

 参加人数は毎回、小中学生5?7人と、大学生4人程度です。生徒は各々学校の宿題や問題集を持ってきて、明るい雰囲気の中、勉強をしています。また、大学生間では定期的に意見交換会を開き、支援の質の改善と向上を目指しています。

 この活動は、生活保護世帯の子どもに勉強する場を提供し、学力と進学意欲の向上を図り、進学を促すことで「貧困の連鎖」を防ぐことを目的としています。
 現在、「生活保護を受けているために塾に通うことが出来ず、学校の勉強がわからない。そして勉強する場所がなく聞く相手もいないから勉強が嫌になり、高校に進学せず働く。その結果、収入の安定しない職業に就きまた生活保護を受ける」という負のスパイラルが存在しています。この負の連鎖を断ち切ろうと、京田辺市役所の委託を受け、この活動が始まりました。

 また、2015年4月から生活困窮者自立支援法(2013年10月国会で可決)が施行されます。この法律には生活保護を受ける一歩手前の段階の人をサポートするという目的があります。これまで、生活保護受給者に対する支援は行われてきたものの、困窮者への支援は行われませんでした。そのために、結局は困窮者が生活保護を受けることになり、生活保護受給者が増加しています。
 京田辺市はこの法律を受け、一つの取り組みとして教育支援事業を提案しました。現在の生徒は、生活保護世帯のこどもが対象となっていますが、来年の法律施行に向けて、困窮する世帯にも支援を広げる予定です。
 
 毎回、元気な生徒たちと楽しく勉強しています。しかし、少し話を聞いてみると家庭が複雑であったり、多少学習スピードが遅かったりと、参加を通して生徒それぞれの課題が見えてきます。
 地域とのつながりも現代社会が抱える問題に対するはたらきもできるこの活動を今後も継続していきます。