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琵琶湖オオバナミズキンバイ除去作戦2014

 9月15日から17日にかけて、滋賀県琵琶湖南部一帯においてIVUSA学生約600名で外来水生植物オオバナミズキンバイの除去活動を行いました。
 オオバナミズキンバイは、外来水生植物として2009年に滋賀県守山市の赤野井湾で確認されました。その生育面積は、発見当初140平方メートルだったものが、2013年には6万5000平方メートルと4年間で460倍に拡大しています。

 この繁殖力の強さにより、琵琶湖特有の生態系への悪影響が出ると言われており、現在では草津市、大津市にも急速に拡散しています。除去作業は人力で根こそぎ取り去る必要があるために重労働であり、2014年6月より新たに特定外来生物として指定され問題が認知された今も、担い手は少なく、作業にあたっている漁業関係者は高齢者が多いため、作業は難航しています。

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守山市 湖岸のオオバナミズキンバイ

 IVUSAでは、2013年よりこの問題に対する活動を開始し、2014年9月14日までに13回、地域と連携しながら、延べ992名(IVUSA学生347名)で約50トンのオオバナミズキンバイを回収しました。

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初めてのオオバナミズキンバイ除去活動時の集合写真

 この問題の周知活動の一環として、9月13、14日には、琵琶湖の環境保全をテーマとして毎年滋賀県草津市の烏丸半島で行われている野外音楽イベント「イナズマロックフェス」の「おいで~な滋賀体感フェア」に展示ブースを出展しました。
 ブースでは、琵琶湖に住む生き物に触れることが出来る展示や、それらを脅かす特定外来生物オオバナミズキンバイについて訪れた方々に説明させていただいたりしました。また、無料エリアの龍神ステージにて、オオバナミズキンバイが琵琶湖で大繁殖していることや私たちの取り組んでいる活動についてPRさせていただきました。

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イナズマロックでのブース展示

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ステージ発表の様子

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イナズマロック集合写真

 活動初日の9月15日の朝、滋賀県大津市・大津港で琵琶湖外来水生植物除去大作戦の開会式を開催し、滋賀県知事である三日月大造様をはじめ多くの来賓の方々に出席いただきました。三日月知事からは、「若さは力!人間が勝つか、オオバナミズキンバイが勝つか!一緒にこの問題に取り組んでいきましょう」と激励の言葉をいただき、学生の士気は一層あがりました。

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三日月県知事の挨拶

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開会式の集合写真

 開会式が終わると200人ずつのグループに分かれてそれぞれ結団式を行い、各グループを率いる3人のリーダーから意気込みが語られ、初日の除去活動が開始されました。

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結団式の様子

 15日は大津市、草津市、守山市で複数の現場に分かれて除去作業を行ないました。

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大津市 なぎさ公園の様子

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大津市 瀬田川の様子

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草津市 湖岸緑地公園の様子

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草津市 水路の様子

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守山市の現場に駆け付けてくださった宮本和宏守山市長

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守山市の活動の様子

 16日・17日は草津市烏丸半島で除去作業を行いました。烏丸半島では北側約5,000平方メートル以上もの範囲がオオバナミズキンバイで埋め尽くされており、それらを完全除去することを目標に作業を行ないました。

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烏丸半島のオオバナミズキンバイ)

 活動では胴長靴を履いた学生約100人が湖の中に入ってオオバナミズキンバイを引き揚げ、陸上では学生約400人がそのオオバナミズキンバイをバケツリレー方式でブルーシートの上へ移動させ、運搬用のトラックに積み込んでいきました。

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胴長靴隊の作業風景

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バケツリレーの様子

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トラックへの積み込み

 こうしてトラックに積み込んだオオバナミズキンバイは、守山市にある仮置き場へ運搬されました。そこでは約50人の学生がオオバナミズキンバイをトラックから積み下ろし、天日干しして乾燥させるため、網ネットに袋詰めしたり、ブルーシートの上に広げたりしました。

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トラックからの積み下ろし、袋詰めの様子                                              

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天日干しの様子

※これらのオオバナミズキンバイは乾燥した後、焼却処分します

 参加した学生は、大変な作業ながらもみんなで声を掛け合い、琵琶湖は常に熱気で溢れていました。
 17日の午後、烏丸半島北部のオオバナミズキンバイを完全撤去することができ、清掃作業も行いました。

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清掃活動の様子

 宿舎である希望ヶ丘文化公園の広場にて大交流会を行いました。活動を共にした600人が一堂に会し、互いに郎を労いながら食事や出し物を楽しみました。出し物の後には本活動プロジェクトリーダーの井上哲貴(関西大学4年)、この活動の起案者である中村俊哉(立命館大学院1年)、200人ずつの隊員を指揮した3人の大隊長 塩冶紘司(長崎県立大学3年)、石橋幸典(立命館大学3年)、宮川和己(同志社大学3年)の話があり、本協会代表・下村誠の挨拶がありました。
 最後に今回の活動のテーマソングを全員で輪になって歌い、600人での忘れられない3時間の大交流会は締めくくられました。

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大交流会集合写真

 3日間の除去作業で、撤去したオオバナミズキンバイの総量はなんと回収袋約1,500個分。重さにして約120トンにもなります。今回の活動で全てのオオバナミズキンバイが無くなったわけではありませんが、学生全員で精一杯琵琶湖の未来に声をあげてきました。

 私たちの挑戦はまだまだ終わりません。この声に、もっともっと多くの人の声が重なっていくことを願っています.
 最後になりましたが、この活動にご協力いただいた全ての方々に感謝いたします。
 今後ともご協力よろしくお願いいたします。

===ご協力いただいた皆様(順不同・敬称略)===
■助成
公益財団法人平和堂財団/一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会

■後援
琵琶湖外来水生植物対策協議会

■協力
滋賀県/大津市/草津市/守山市/環境省近畿地方環境事務所/国土交通省近畿地方整備局琵琶湖河川事務所/認定NPO法人びわこ豊穣の郷/新守山川を美しくする会/玉津小津漁業協同組合/志那漁業協同組合/山田漁業協同組合/瀬田町漁業協同組合/独立行政法人水資源機構/近江鉄道ゆうグループ/滋賀県琵琶湖環境科学研究センター/近江ウェットランド研究会/琵琶湖汽船株式会社/滋賀県営湖岸緑地公園/草津市立水生植物公園みずの森/滋賀県立琵琶湖博物館/公益財団法人佐川美術館

■協賛
小林製薬 株式会社/株式会社 健康体力研究所/ライオン菓子株式会社/カルピス 株式会社/ユタカメイク 株式会社/ダイヤ製薬 株式会社/赤穂化成 株式会社/株式会社 駅前米屋/株式会社 パスコ/田中農産 代表 田中治嗣/成田 政隆/西澤 千春/山本 智之

※9月15日の活動当日に、ミュージシャンの西川貴教さんがツイッターで紹介してくださいました。

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※オオバナミズキンバイ、ナガエツルノゲイトウ、ミズヒマワリは環境省より特定外来生物に指定されており、その栽培、保管、運搬、輸入等取り扱いが規制されています。IVUSAは琵琶湖外来水生植物対策協議会の構成員であり、防除従事者証を受け、本活動を実施しています。また、拡散防止のため、駆除作業マニュアルを作成し、これに沿って除去活動に当たっています。
 駆除作業マニュアルはコチラをご覧ください。

※2015年1月10日に滋賀県大津市で開催された淡海の川づくりフォーラムで三日月大造滋賀県知事より準グランプリをいただきました。

===関連リンク===
こちらも是非ご覧ください!
【活動レポート】
9月15日 http://blog.canpan.info/ivusa/archive/204
9月16日 http://blog.canpan.info/ivusa/archive/205
9月17日 http://blog.canpan.info/ivusa/archive/206
【琵琶湖外来水生植物除去活動関連リンク】
 ○ReadyFor?(クラウドファンディングサイト)
 https://readyfor.jp/projects/ivusa-vs-oobana
 ○Facebookページ  https://m.facebook.com/oobana2014
 ○Twitter
  活動全体    @ivusa_oobana
  バナキンくん  @banakinkun